日本郵船G、運航船に風力推進アシスト装置導入

荷主日本郵船は24日、同社グループのNYK Bulkship (Atlantic) （NYKバルクシップアトランティック、NBAtlantic、ベルギー）が、保有するばら積み船に当社グループとして初めて風力推進アシスト装置を導入し、米国穀物メジャー、カーギル傘下のカーギル・インターナショナル（スイス）との長期定期傭船契約に投入すると発表した。

▲本船搭載時のイメージ（出所：日本郵船）

NBAtlanticは、保有するばら積み船にエコノウィンド（オランダ）製の風力推進アシスト装置「VentoFoil」（ヴェントフォイル）を搭載する。これにより、同船が航行中に排出する温室効果ガス（GHG）の削減が見込まれる。NBAtlanticは航海中の気象・海象やヴェントフォイルが生み出すスラスト（推進）力などのデータを集め、カーギル・インターナショナルと共同で効果計測を行っていく。

ヴェントフォイルは全長6メートルのフラットラック（一部の壁や天井がないコンテナ）を土台に、船上に16メートルの翼を立ち上げ、帆の役割を果たす装置。飛行機の翼と同じように、翼の両面の気圧差で推進力を生み出します。翼に開けられた吸い込み口から風を取り込み、気圧差を増幅させてより強い推進力を得られる点が特徴だという。同種の装置としては小型なため荷役の邪魔になりにくく、搭載や移設が容易という利点がある。

同社ではこれらを、外航海運事業におけるGHG削減長期目標「2050年までのネット・ゼロエミッション達成」の取り組みの一環とし、得られた知見を研究開発に活かし、風力の利用を含めたさまざまな省エネ技術を推進するとしている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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