ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

異業種7社幹線中継輸送実装へ弾み、運行時間3割減

2023年11月17日 (金)

ロジスティクスデンソー、アスクル、エレコム、タカラスタンダード、三井倉庫ロジスティクス(東京都中央区)、安田運輸(横浜市神奈川区)、大和ハウス工業の7社は17日、ことし7月に実施した、荷台(コンテナ部分)を脱着できるスワップボディーコンテナを使った幹線中継輸送サービス「SLOC」(シャトルラインオブコミュニケーション)の実証実験の結果を発表した。関東・関西間の輸送で必要なドライバー数や運行所要時間の削減について一定の効果がみられ、異例となる異業種7社による幹線中継輸送の実装に向けて弾みをつけた。

▲実証でのスワップボディーコンテナ交換の様子(出所:デンソー)

実証は7月10日から14日まで、浜松市と埼玉県坂戸市(大和ハウス工業のマルチテナント型施設「DPL坂戸II」)を中継地点とし、関東・関西間で実施。SLOCを活用しない場合と比較し、ドライバーを12人が必要な輸送で7人に削減し、運行所要時間は、例えば大阪府吹田市から横浜市までの輸送で3割削減するなど、ドライバー不足や労働時間過多の解決策として有効性を示すとともに、運行時間削減によりCO2排出も46.5%削減するなど、環境負荷の低減にもつながることを確認した。

運用面では、荷主企業5社(アスクル、エレコム、タカラスタンダード、三井倉庫ロジスティクス、安田運輸)と、運送協力会社6社(アートバンライン、遠州トラック、高伸物流、トランコム、フジトランスポート、優輪商事)による1日6便の運航スケジュールが計画通りに進行。使いやすいユーザーインターフェースや、デンソー開発のスマートフォンとQRコードを活用したコンテナ管理システムにより、中継地点に複数台のコンテナが置かれた状況でも、ドライバーによるコンテナ脱着が円滑に行われた。複数荷主による貨物混載でも、荷主間の役割分担や責任区分を明確化できた。

7社は今後もSLOCの社会実装に向け、天候や需給の変化による輸送ルートや荷物の変化に対応するため、手順やルールを標準化するなど安定運用が可能な仕組みを構築し、混載・共同輸送にも適応するべく検証を進める。

■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。

※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。

LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com