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双日、ベトナムのブロイラー養鶏事業参入を検討

2012年12月18日 (火)

荷主双日は18日、国内大手養鶏事業者の児湯食鳥(宮崎県川南町)、ベトナムのユニテック・エンタープライズ社(ドンナイ省)と組み、ベトナムでブロイラー養鶏事業に進出を前提とした事業検証を行うことに合意した、と発表した。

ベトナムの食肉市場では、消費の8割を豚肉が占めているが、人口増、食肉消費の拡大に対応するため、政府マスタープランで鶏肉の増産が計画されており、養鶏生産羽数は2010年の2億2000万羽から20年に4億5000万羽へと倍増する見込みとなっている。

3社はまず、ホーチミン近郊で試験規模によるヒナ生産から養鶏・加工・販売を通して事業性の検証を行った後、13年度中をメドに合弁会社を設立し、当面、年1200万羽の生産・販売を行う。将来的には同国で3000万-5000万羽規模まで拡大していく。

双日は、ベトナム最大手の製粉会社インタフラワーベトナム社(IFV社)に20%を出資し、製粉事業に進出、同社の持つASEAN最大級の穀物専用港を物流拠点として、13年2月にはロンアン省で独自の技術をもつ配合飼料会社「双日協同飼料」(51%出資)の生産を開始するなど、飼料畜産サプライチェーンの構築を進めている。

また、ベトナム最大級の食品卸企業のフン・トゥイ・マニュファクチャー・サービス・トレーディング社(HT社)を今年度に連結子会社化(51%)し、同国の消費意欲に対応している。

今回、参入するブロイラー養鶏事業は、未進出だった畜産分野への進出となり、先行事業との相乗効果を見込む。

将来的には、双日協同飼料が養鶏の生産効率を向上させる高品質の配合飼料を供給することを検討している。

児湯食鳥は、国内で10%のシェアを持ち、生産から製造・販売までの高度な養鶏事業経営ノウハウを活用し、鶏肉一貫事業を展開。日本の畜産企業ではいち早く東南アジア進出を決めた。