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モーダルシフト混在の複雑な輸送計画をAIが立案

物流効率を上げる輸送計画最適化AI開発、グリッド

2024年1月23日 (火)

環境・CSR計画立案AI(人工知能)開発のグリッドは22日、トラックと鉄道、海上輸送を一元管理し、物流全体の効率化を図るためのシステム「ReNom multiModal」(リノーム・マルチモーダル)の開発を開始したと発表した。

グリッドは内航船や外航船の配船計画、トラック輸送、鉄道輸送計画など、さまざまな輸送計画立案を支援してきた経験を生かし、サイバー空間に現実空間を再現するデジタルツイン・シミュレーターとAI技術を駆使して鉄道、海上、陸上輸送を統合的に管理する同システムを開発。各生産拠点、備蓄拠点、需要拠点と共にすべての輸送リソースをデジタルツイン・シミュレーター上で詳細に再現することで、マルチモーダル輸送のシミュレーションを実行できるようにし、複雑なマルチモーダル輸送計画の最適化を実現する。

年間の輸送リソース計画をデジタルツイン・シミュレーターから設計できる点が特徴で、複数の輸送手段をシミュレーションすることで、中長期的な物流コストを計算することが可能だ。AIが提案する輸送計画は、品質と納期を考慮し、すべての制約条件を順守しながら複数の数値目標を最大化または最小化するため、単一の輸送手段では実現困難だったコスト削減、CO2削減、人員削減に寄与する。また、共同配送の場合も、シミュレーションを通じて輸送コストやCO2排出量、人件費などを検証し、効果的な共同配送計画を策定する。

さらに、AIが策定した輸送計画の実行結果を可視化することができ、積載率、到着時間、コスト結果などを見える化することで、利用者の評価を計画に反映させることが可能となり、次回の輸送計画の精度向上を図ることができる。

▲「ReNom multiModal」の輸送計画最適化イメージ(出所:グリッド)

マルチモーダル輸送を効率的に行うには、モーダルシフトに伴うコスト増加や品質低下、納期管理の難しさといった複数の課題があるため、複雑な組み合わせから最適な輸送手段やルートを策定するリノーム・マルチモーダルは課題解決に資するツールとして期待される。グリッドはリノーム・マルチモーダルについて、すでにデータ検証においては効果的な運用が確認されているとし、今後はマルチモーダルな物流効率化を実現するために荷主企業と協力して実際の運用を進めていく。

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LOGISTICS TODAY編集部
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