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野村不動産LSF出展、テクラムも詳説

2024年2月20日 (火)

▲野村不動産の出展ブース

イベント野村不動産は20日、東京ビッグサイトで開催されたロジスティクスソリューションフェア(LSF)に出展した。

同社は同社が運営する協業コンソーシアム「テクラム」と、テクラムのソリューションを活用して2025年3月に完成を予定している「Landport横浜杉田」(仮称)を中心とした展示を行った。テクラムについては、ソリューションとユーザーのマッチングを行う新サービスを発表した。

テクラムは、同社がLandport習志野内に作った、物流に関する製品、サービスを扱う企業を集めた協業のための仕組み。

例えば、自動化倉庫を作るためには自動倉庫やロボットだけでなく、WMS(倉庫管理システム)や動態管理などのシステムやバース管理のソリューションも必要になる。しかし、ロボットやWMSには複数の選択肢があり、それぞれの組み合わせを検討するとなると、個別の企業から資料を取り寄せて相談、検討するしかなかった。テクラムでは、居ながらにして複数の選択肢をさまざまな組み合わせで検討することができるという仕組みである。テクラムのソリューションは、野村不動産の物件に入居していなくても活用可能となっている。

▲習志野テクラム・ハブの施設内

現時点では自社の要件を伝えると、月次のミーティングにおいて適したソリューションを持つ企業が手を上げて、最適な組み合わせのソリューションを提案するという形を取っているが、今回の展示で発表されたのは、ソリューション提供を希望する企業とテクラム参画企業のマッチングシステム。

倉庫会社、物流企業など、自動化ソリューションの導入を検討している企業が、テクラムに対して自社の要件を提示すると、テクラム参画企業がリアルタイムで自社のソリューションの最適な導入提案を行うというもの。相談した企業はリアルタイムで素早く提案を受け取ることができるとともに、複数の組み合わせの提案のなかから、自社の希望に合ったものを選択することもできる。自動化ソリューションの多くは個別のメーカーや代理店に相談することが多いが、テクラムのマッチングサービスにおいてはワンストップで、横断的な検討が可能となる。LSFではブースでのマッチング相談にも応じる。

ブースにはテクラムに参画しているタクテック(ピッキングほか倉庫機器)、コンフィグラ(営業支援、空間デザイン)、シリウスジャパン(物流ロボティクス)などのスタッフもおり、個別のソリューションのほか、他のソリューションの比較、組み合わせの相談などにも応じている。また、LSFの会場にはそのほかにもテクラム参画企業として、シーネット(WMSほか)、ハコブ(物流プラットフォーム「MOVO」シリーズ)、X Mile(クロスマイル、ノンデスクワーク支援システム「ロジポケ」)、テイケイグループ(人材)などがブース出展している。

 
▲シーネット出展ブース(左)とシリウスジャパンのAMR展示(右)

野村不動産が新杉田に開発中のLandport横浜杉田(仮称)は完成時に、デベロッパーが自動倉庫を導入するとして話題となった物件。一般倉庫と自動倉庫を1つの倉庫内で使い分けることで季節波動を吸収する使い方ができる。そのほかにも庫内動態管理、バース予約など、こんにちではもはや標準的ともいえるDX(デジタルトランスフォーメーション)ソリューションをふんだんに盛り込み、効率化と省人化が可能な倉庫となっている。

物流に限らず多くの産業では人材不足が課題となってくるが、Landport横浜杉田(仮称)は都市圏の物流物件ということもあり、従業員が通いやすい鉄道駅から至近のロケーションで、人材問題への目配りもされた物件でもある。最新の物流拠点では屋上に太陽光発電設備を設置することが増えているが、Landport横浜杉田(仮称)ではさらに踏み込み、市民農園の設置など、地域住民との交流なども検討されており、現代的な物流拠点ができあがりそうだ。

▲展示されているLandport横浜杉田の模型

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LOGISTICS TODAY編集部
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