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JILS、業界課題「高度人材育成」の提言まとめる

2024年2月21日 (水)

ロジスティクス日本ロジスティクスシステム協会(JILS)は21日、主催する物流展示会「ロジスティクスソリューションフェア2024」で、物流業界で今後求められる「高度物流人材」の育成に関する取り組みを紹介した。

同協会では、ロジスティクスイノベーション推進委員会を設置し、物流変革のための重要項目として人材育成についての検討を続けてきた。東京大学大学院工学系研究科教授の西成活裕氏を委員長に、大手荷主の花王など各領域のSCM担当者が集まり、そもそも「高度物流人材とは何か」から、物流人材育成の重要性、「高度物流人材」を目指す企業人がどのような道のりでスキルを獲得していくべきかについて議論し、その活動成果を冊子にまとめて、物流変革のヒントを提供している。

少子高齢化、労働力不足、脱炭素の取り組みなど、今後の社会変化において、物流の維持こそが、企業、さらには日本経済全体の課題となっている。課題解決には、サプライチェーン管理(SCM)や、DX、テクノロジーの活用など、多様な領域での専門知識が物流担当者に求められ、「高度物流人材」の育成が急務とされるが、いまだにそのイメージも曖昧なままであり、育成の取り組みも企業それぞれの社内教育に委ねられている状況だった。

今回、日本企業の物流課題を再検証することから、職種・職責の異なる多様な個性やキャリアの人々が持つ、高度物流人材としての素養や可能性について整理し、次代の物流リーダーをどう見極めるか、どう育てるか、どう目指すのか、そのための組織作りとは、などが取りまとめられた。

新しい法令により、特定荷主企業には「CLO」(物流統括管理者)の設置も義務付けられるなど、企業内での物流人材の役割や重要性が改めて見直されている。同協会では、今この機をとらえて変革のためにするべきこととして「人的資本の重要性を認識し、投資を加速する」「高度物流人材のペルソナを理解し、適切な組織を作る」「CLOの責務を再定義し、統合的なSCMにする」ことを提言として取りまとめ、業界への啓発活動を展開していく。

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LOGISTICS TODAY編集部
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