サービス・商品ロボティクスなどを活用したロボット薬局の開発を手がけるメディカルユアーズロボティクス(大阪市北区)は28日、最新式自動入庫払出装置「RIEDL PHASYS(リードル・ファシス)」の国内製造を開始すると発表した。これまで、製造はイタリアやドイツで行っていたが、最近はスエズ運河-紅海の情勢が悪化したことから納期が大幅に遅れており、国内生産に踏み切った。

▲RIEDL PHASYS(出所:メディカルユアーズロボティクス)
国内での製造は、陳列機器などの製造を行っている中日販売(名古屋市天白区)に委託。薬剤箱をつかむグリッパーやグリッパーを動かすアームなどの主要部品はイタリアで製造。それを空輸して日本で組み立てる。重量の多くを占めるボディと棚部分を国内製造にすることで納期を大幅に短縮できるとしている。
国内製造にすることで、海外と比べて狭い日本の調剤室でも組み立てができるように改良でき、日本向けの薬剤棚を壁面収納として利用できるようにもなる。また、壁面のパネルの色や素材もこれまでより選択の幅が広がる。
リードル・ファシスは同社が開発した世界で初めてのAI搭載型自動調剤ロボットで、調剤業務のうち出庫から在庫管理、入庫までの業務を自動化する。これによって既存の薬剤業務のおよそ半分が自動化でき、人手不足や人件費のコスト増などに対応できる。
スエズ運河の状況悪化によって、ヨーロッパと日本の間の輸送は、アフリカ・喜望峰ルートへの変更を余儀なくされている。このため、これまで発注から1、2か月だった同製品の納品が、現在は3、4か月待ちになっているという。
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