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シーアールイーが冷凍車の「冷蔵庫」活用を実験

2024年7月3日 (水)

フード物流不動産のシーアールイー(CRE、東京都港区)は3日、関連会社でトラックレンタル事業を行うA-TRUCK(エートラック、千葉県船橋市)が実施した冷凍車による常温飲料の冷蔵計測試験結果と配送シミュレーションにおける温度比較試験の結果を公表した。緊急時やイベントなどで冷凍車を冷蔵庫として活用できるかどうかを調べる試験で、十分な有効性が確認できたとしている。

近年、冷凍車は冷凍冷蔵品の輸送だけでなく、災害時の緊急物資輸送やイベント会場での冷蔵設備の代わりなどの用途でも活用されている。このため、実際にどの程度の性能が期待できるのかを検証したもの。

▲常温飲料の冷蔵計測試験の様子(出所:CRE)

行ったのは、常温飲料の冷蔵計測と配送シミュレーションにおける温度比較の2つの試験。常温飲料の冷蔵計測試験では、外気温30.9度の日に4トン冷凍車を0度に設定。2リットルの日本茶と500ミリリットルの炭酸飲料を段ボールに梱包して積み込み、荷物の中央付近の飲料にセンサーを設置して液体の温度を計測した。

その結果、日本茶はおよそ17時間、炭酸飲料の温度はおよそ20時間で10℃以下に到達。冷蔵庫として有効に活用できることを確認した。

配送シミュレーションにおける温度比較試験では、A-TRUCK仕様の冷凍車と一般仕様の冷凍車の配送時における温度変化を比較するために、外気温35度の日に、4トン冷凍車をマイナス20度に設定。30分走行後に10分間エンジンを停止し、サイドドアやリアドアを半分開放するなどして、温度変化を計測した。

その結果、A-TRUCKの冷凍車は一般仕様の冷凍車より最大で6度低温を維持できた。

同社は、これまでにも業務用冷蔵庫が故障した外食チェーン店やインバウンド需要で客足が急増したホテル、野外イベントに出店するすし店、建設現場での食品の保存などのほか、被災地での食料や医療品の保管に冷凍車を提供して冷蔵庫として活用してもらったケースがあるという。

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LOGISTICS TODAY編集部