国際市場調査会社のパノラマデータインサイト(アメリカ)は2日、世界のサプライチェーン分析市場についての調査・分析結果を公表した。同市場は2023年から10年間で年平均18.4%成長し、収益は4.5倍に拡大するとしている。
同社によると、23年の世界のサプライチェーン分析市場の収益は75億4000万ドルで、32年には343億7285万ドルにまで増加する。
サプライチェーン分析会社では、人工知能(AI)や機械学習、IoT(モノのインターネット)とブロックチェーン技術などの導入で分析の精度が高まる一方、企業からはリアルタイムな分析や情報提供が求められている。また、企業のリスク管理のほか、CO2排出量の削減や廃棄物量の抑制など、企業の持続可能性への取り組みでも重要な役割を担うようになってきている。
一方で、データの品質を確保し、情報を統合するために多額の投資が必要になっており、中小企業にとって導入コストが重い負担となるなどの課題もある。プライバシーの保護やセキュリティーの確保も大きな課題で、対策のためのコストも上昇している。また、サプライチェーンデータを効果的に分析・解釈できる熟練した専門家が不足しており、研修や開発プログラムへの投資も欠かせない。
同社では、こうした課題があっても、サプライチェーン分析市場は市場調査に革命をもたらし、意思決定の強化、効率性の向上、成長の原動力となる貴重な分析結果や提言を企業に提供していると指摘。サプライチェーン分析の導入によって、企業は競争に勝ち残り、市場動向を予測し、的確な情報に基づいた意思決定ができるとした上で、企業にとってサプライチェーン分析は成功に不可欠なツールであり、市場の未来は明るいと結論付けている。
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