ロジスティクス量子コンピューティング技術を使ったサービスの開発などを手がける東北大学発のスタートアップ、シグマアイ(東京都港区)は24日、同社の量子コンピューティング技術を駆使して製造サプライチェーン全体の効率化を図るための研究が、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「量子・古典ハイブリッド技術のサイバー・フィジカル開発事業」の実施予定先として採択されたと発表した。
採択されたのは、同社の「量子古典AIハイブリッド汎用計算手法による製造サプライチェーン最適化」の研究事業。少子高齢化や働き方改革による労働力の不足、物流機能の低下、温室効果ガス排出量削減への対策といった製造業の課題を解決するため、量子コンピューティング技術を駆使したサプライチェーンの最適化計算手法を開発。製造工程計画や物流、原料・部品調達、在庫管理の最適化によって、製造サプライチェーン全体の効率化を実現し、少量多品種生産へのシフトを後押しする。
研究では、製造工程計画、配送計画、原料・部品調達、在庫管理の4つの主要な課題に対して、リソース割り当てとスケジューリングの複合型問題として統一的な数理モデルを構築し、量子コンピューティングと従来型の計算手法を組み合わせたハイブリッド解法の開発を目指す。同社は、今後グローバルな競争が激化する製造業界で、競争力を強化するには少量多品種生産へのシフトチェンジが重要だとしている。
また同社は、今回の研究で製造サプライチェーン最適化が技術的に実現可能になれば、モノの移動をともなうサプライチェーンを持つ産業全体に応用でき、世界的な社会課題である温室効果ガス排出量削減にも大きな貢献ができると期待を寄せている。
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