ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

人気雑誌の休刊相次ぎ出版社苦境続く、TDB調査

2024年9月9日 (月)

調査・データ帝国データバンク(TDB)は8日、2023年度の出版社の業績は「赤字」が36.2%を占め、過去20年で最大となったとする調査結果を発表。ことしに入ってからも、有名雑誌の休刊・廃刊が相次いでおり、出版業界の苦境は続いている。

(クリックで拡大、出所:帝国データバンク)

同社が出版社652社に、23年度の業績を尋ねたところ、赤字が36.2%のほか、「減益」も29.6%となった。赤字と減益合わせた、業績が悪化しているとする企業は全体の65.8%を占めた。一方、「増益」だったとする企業は32.1%、「前年並み」は2.1%だった。

また、負債1000万円以上の出版社の倒産・休廃業の件数は23年1年間で65件。ことしも1月から8月までで46件に達し、昨年と同じペースで推移している。

ことしは、月刊芸能誌「ポポロ」をはじめ、女性ファッション誌「JELLY」やアニメ声優誌「声優アニメディア」など有名雑誌の休刊や廃刊が相次いでいる。購読者の高齢化に加え、若者層の間で電子書籍の普及が進んだことや、ネット専業メディアの台頭で、紙の雑誌・書籍の売り上げは1996年をピークに減少が続いている。

同社は「業界大手書店が返本を減らす取り組みを進めるほか、特色あるテーマや編集スタイルで業績を伸ばす雑誌や出版社もあるが、ヒット本や雑誌の発刊は容易ではない。出版コストの増加で経営体力が疲弊した中小出版社の休廃刊、倒産や廃業といった淘汰が進むとみられる」と分析している。

■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。

※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。

LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com