調査・データ矢野経済研究所は9日、国内の人材ビジネス市場に関する調査結果を公表し、2024年の人材ビジネス市場の規模を10兆2062億円と見込んだ。人手不足を背景に成長が続き、10兆円の大台を初めて超えそうだ。
同社によると、昨年度の人材関連ビジネス主要3業界(人材派遣、ホワイトカラー職種の人材紹介、再就職支援)の市場規模は、事業者の売上高ベースで前年度比6.3%増の9兆7156億円だった。内訳は、人材派遣市場が9兆2800億円(同5.9%増)、ホワイトカラー職種の人材紹介市場が4110億円(同17.1%増)、再就職支援市場が246億円(同0.4%増)となった。
人材派遣市場は、人手不足感の強まりから企業化からの需要が高まっており、堅調に推移した。特にITエンジニアなどIT関連職種や介護職などの需要が高い。一方、新型コロナウイルスに関わる業務の受注が終了したため、減収となった事業者も見られた。
ホワイトカラー職種の人材紹介市場は、ITエンジニアや即戦力人材などへの需要の高まりから市場が拡大。コロナ禍の反動で高まっていた採用需要には一服感が見られたが、市場規模を縮小させるほどの影響はなかった。
再就職支援市場は、新型コロナウイルス禍の終息で社会活動の正常化が進んだほか、人手不足によって大規模な人員削減などの動きが減ったことで、需要の高まりは限定的なものとなった。
こうした情勢を受け、同社は24年度の3業界の市場規模について、昨年度比5.6%増の10兆2602億円になると予測。引き続き需要が高まっている人材派遣とホワイトカラー職種の人材紹介が市場を牽引すると見込んだ。
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