ロジスティクス日本貨物鉄道(JR貨物)は17日、10月分の輸送動向を公表した。それによると、10月は下旬に台風14号の接近に伴う大雨による輸送障害が発生し、月全体では高速貨25本が運休した。
荷動きは、円高に伴う輸出企業の生産活動の低下、エコカー補助金の終了に伴う新車販売の落ち込みもあり、月間を通し低調に推移した。
コンテナ貨物は、農産品・青果物、食料工業品などが前年を下回ったものの、紙・パルプ、家電・情報機器などが前年を上回り、全体では前年比0.2%増となった。紙・パルプは前年の生産調整の反動、車扱のコンテナ化により増送となった。
また、家電・情報機器は、家電エコポイント制度の見直しを見越して対象製品の出荷が好調に推移。一方、農産品・青果物は北海道地区の野菜類が生育不良のため大幅に減送となった。また、食料工業品は、10月のたばこの増税に伴う先送りによる反動により減送となった。
車扱貨物は、石油、セメント・石灰石など全ての品目が前年を下回り、全体では13.5%減となった。石油は気温が前年より高めに推移したため灯油などの需要が減少し、大幅な減送に。また、セメント・石灰石は工場の出荷調整、一部荷主の輸送中止により減送となった。