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出光が焼津まぐろの円滑輸送サポートを宣言

2024年11月21日 (木)

▲出光興産の佐藤俊仁氏(左)、ハッスイトランスポートの佐伯靖則社長(右)

荷主灰を減らすのではなく灰を出さない。業界初の無リン無灰のAshFreeオイルを20年以上かけて開発、発売した出光興産は21日、「出光・焼津まぐろ円滑輸送サポート・AshFree寄贈式」を静岡県焼津市のapollostation150号焼津SSで執り行った。

従来のオイルは燃焼して灰になる金属添加物を含んだ。走行距離が増えると、排気ガスの粒子状物質を補足して洗浄化するDPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)に灰を堆積させた。それによりDPF交換が発生、コストや労力に大きな負担を強いた。


▲AshFreeオイル(左)と従来のディーゼルエンジンオイル(右)を使用した場合のDPFの違い

寄贈式に登壇した出光興産潤滑油二部の佐藤俊仁氏は「我々は物流の業界に入り込み、ドライバーの方々へのヒアリングを重ねました。そこで浮き彫りになったのがDPFの問題です。特に車を停止して高回転でアイドリングするDPFの手動再生は30分間の待機時間を伴うなど、ドライバーの方々の負担でしかありません。インジケーターランプが点灯する間に手動再生しないと、スピードが制御されてしまい、納期にも悪影響です。しかし、従来品と違い、金属添加物を抜いたAshFreeオイルの利用者様から『DPFのメンテナンスから解放され、労働時間を削減できた』など、うれしいお言葉をいただいております」と語った。

▲給油の様子

続いて登壇した出光興産潤滑油二部の霜崎英紀氏はAshFreeオイルがもたらす改善効果に言及した。「DPFメンテナンス費用と燃料消費量、CO2排出量の削減、ドライバーや整備士の労務費の抑制によるコストダウン効果は著しいものがあります。試算では年間で改善額は1台当たり26万円、CO2削減量は1.2トン。30台ならば643万円、CO2削減量は35トンになります。特にDPFが詰まりやすい、ストップ&ゴーが頻繁の市街地走行車に効果的です」

式の後半、同社は焼津を拠点に冷凍のマグロ、カツオの水揚げや運送を手がけるハッスイトランスポート(焼津市)社長の佐伯靖則氏にAshFreeオイルを寄贈した。

「ドライバー、整備士の負担を少しでも減らすことによる労働環境改善が運送業界の人手不足問題、ひいては物流の2024年問題の改善につながるはずです。私たちは日本のトップクラスのかつお水揚げ港である焼津を皮切りに冷凍配送で困っている運送会社様の一助となり、2024年問題の解決に貢献したいと思っています」(出光興産・佐藤俊仁氏)

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LOGISTICS TODAY編集部
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