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三菱重工、南海レスキューに参加

2025年3月6日 (木)

▲被災地への物資輸送訓練に使用した中型無人機(出所:三菱重工)

調査・データ三菱重工業は5日、陸上自衛隊中部方面隊が主催する災害対処訓練「南海レスキュー2024」に参加し、開発中の無人機による被災地への重量物資輸送や自動荷下ろしの実証を行ったと発表した。同訓練は南海トラフ巨大地震を想定し、1月13日から17日にかけて近畿・東海・中国・四国地方で実施された。同社は、日本UAS産業振興協議会(JUIDA)と連携し、小型および中型の無人機を使用した被害状況の確認や支援物資の輸送に関する実証を行い、所期の目的を達成した。

中型無人機を用いた物資輸送訓練では、キリンビバレッジ(東京都千代田区)から提供された2リットルペットボトル飲料水72本(150キロ)を輸送し、強風下でもホバリング状態でウィンチを使用した自動荷下ろしが可能であることを実証した。風速最大10メートル毎秒の環境下で、飛行時には荷物を抱え込み空気抵抗を低減し、着地時にはロープを伸ばして接地後に切り離す方式を採用した。これは無人機による重量物資の自動荷下ろしの初の実証となる。加えて、小型無人機を用いた被害状況確認訓練では、搭載カメラを用いて被災者や被害箇所の確認が可能であることを示した。

同社は、航空機開発技術を活かし、民生用途と防衛用途の両方に適した無人機の開発を進めている。今後も実証試験を継続し、得られた知見を無人機の安全性や信頼性向上に反映する方針だ。さらに、衛星通信機能の搭載や中型無人機のハイブリッド化による航続距離の延長など、機能の拡充を進める。小型無人機は広域の巡視や災害発生初期の被害状況調査に活用し、中型無人機は孤立地域への物資輸送や離島・山間部の物流支援、送電鉄塔の建設・補修工事での資材運搬などに活用する。

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LOGISTICS TODAY編集部
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