ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

NEXCO東、開通10年の常盤道の整備効果を公表

2025年3月24日 (月)

国内東日本高速道路(NEXCO東日本)は19日、埼玉県三郷市の三郷ジャンクション(JCT)から宮城県亘理町の亘理インターチェンジ(IC)まで300キロを結ぶ常磐自動車道(常磐道)が今月1日で全線開通10周年を迎えたとして、常磐道の整備効果を公表した。

同社によると、常磐道の開通によって首都圏と東北地方の太平洋沿岸地域とのアクセスが向上し、2024年には累計利用台数が27億台に達した。茨城県や宮城県での産業活性化に貢献しており、経済波及効果は10年間で3兆円と推計されている。

特に東北自動車と合わせて、関東と東北が2ルートで結ばれたことによるメリットは大きく、混雑を回避しながら移動できるようになった。冬の期間、雪による通行止めが多い東北自動車道の代替ルートとしても機能している。また、開通前は国道を使って11時間近くかかっていた東京-仙台間の平均所要時間は、常磐道の利用で5時間以上短縮した。

全線開通前に発生した2011年の東日本大震災では、167キロにわたって被害を受けたが、発生から13日で応急復旧を済ませ、一部を除いて一般に開放。緊急車両輸送路の確保で復旧に貢献した。

物流ネットワークへの効果では、全線開通後、沿岸地域の物流施設は95か所から187か所へと2倍近く増加。自動車による貨物取扱量は千葉県-宮城県間で97トン(14年度)から132トン(22年度)へと1.4倍に増加し、茨城県-宮城県間でも121トン(同)から162トン(同)へと1.3倍となった。流山IC周辺エリアでは数多くのマルチテナント施設が建設されたほか、物流の整備によって、工場などの進出も沿岸地域で増えている。

車線については現在、関東の一部が6車線となっているほか、関東と福島県の一部、宮城県の一部が4車線化されている。現在、宮城と福島の4区間20キロで4車線化の工事を進めており、現在暫定2車線となっている区域でも順次4車線化を進めていく。

同社はこうした整備効果をまとめたパンフレットを作成し、同社ホームページの10周年記念特設サイトで公開している。

■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。

※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。

LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com