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近鉄エクス新入社員51人、鳥居社長「実経験積んで」

2025年4月1日 (火)

ロジスティクス近鉄エクスプレス(東京都港区)は1日、51人の新入社員に向け鳥居伸年社長の挨拶を発表した。

■鳥居伸年社長挨拶

皆さん、本日は入社おめでとうございます。近鉄エクスプレスグループを代表し、皆さんの入社を心から歓迎いたします。本日、こうして将来の当社を担う皆さんをお迎えすることができ、大変嬉しく思います。

世界規模の【貨物屋】として、国際物流市場で持続的な成長を遂げるため、当社は、「Global Top 10 Solution Partner ~日本発祥のグローバルブランドへ~」をスローガンに掲げています。その実現を目指し、これから一緒にチャレンジをしていく皆さんに、私から4つのアドバイスをさせていただきます。

1点目は実経験についてです。皆さんはいわゆる「デジタルネイティブ」世代であり、故に情報の収集能力は群を抜いて優れています。未知の物事に関してもその収集した情報に基づいて、自分自身の価値観をしっかりと確立されている方が多いと思います。データを解析し判断を下すことができるのは素晴らしいことであり、合理的な方法ではありますが、実体験、実経験から得られる価値観は別のものになると私は思います。若い皆さんであればこそ、さまざまなことにチャレンジをして、自らチャレンジングな環境に身を置くことにより、自身で経験を積んでほしいと思います。

これから社会人として、職場や実社会でいろいろな機会に遭遇することになります。中には無駄だったと思えるようなチャレンジもあるかもしれませんが、こうした実経験によって得られる価値観は、その人の糧となり、大きな財産になると考えます。できるだけ多くの実体験を重ね、そこからプラスのこともマイナスのことも学び、人として一層成長してほしいと思います。

2点目はコミュニケーションについてです。我々の仕事は社内、社外を問わずコミュニケーションが非常に重要です。今後、皆さんが仕事をしていく中で、日本の基準ではなく、グローバルの基準で物事を判断する機会が増えてくると思います。例えば、日本では、コミュニケーションや振舞が控えめになりがちですが、グローバルではその控えめな姿勢がマイナスに捉えられることが少なくありません。

こういったことも、自ら経験をし、海外のスタッフやお客様との積極的なコミュニケーションの中から培われる価値観であり、将来の財産となるものの一つでしょう。その過程では時に非合理的に感じることもあるかもしれませんが、社内外を問わず、直接的なやり取りを大切にしてください。信頼関係を築き、より良い成果を生むための重要なステップになると思います。

3点目は「志」についてです。皆さんには「志」を持ってほしいと思います。ここで言う「志」とは、自身の将来の青写真を描いてみるということです。それは仕事における未来の姿のみならず、その枠を超えた未来の「志」でも構いません。人それぞれに思い描く未来の姿があるでしょう。これまでよりも何倍も大きな真っ白な画用紙に、自身の将来の青写真を描き、その「志」を具現するための計画をたててください。

社会人として、「志」を具現するためには、受け身ではなく、能動的に行動することが求められます。皆さんのその計画を具現するための実行力を養ってください。

4点目として、社会人となった今、社会人としての基礎力を身につけてください。社会人基礎力とは、『問題処理能力』、『事務処理能力』に加えて、『仕事に対するモチベーションをコントロールする力』、『相手との壁を越えて多様性を活かす対話力』、『コミュニティーを作る力』(チームビルディング力)等であり、また、いずれも主体性が求められることから、『自ら考える力』、『見えないものが見える力』、『課題を設定する力』、『詰める力』、『やり切る力』を挙げることができます。

まず、自分には何が必要かを徹底的に、辛抱強く考えることが学びの第一歩であることを意識してほしいと思います。そして、先に申し上げたように、実体験をする、つまり、数多く体験することが重要であり、そのような体験するためのキャリアは、周りから与えられるものではなく、自ら創り出すものだという認識が不可欠だと考えます。当社では、本人の意識次第で、これらを身に付けるための機会や環境がいたるところにあります。

働きやすい職場環境を作ることは会社の使命であり、時代の変化に対応できる人材が育つ環境を作りたいと考えています。そのためには、厳しくも公平公正で、緊張感のある職場環境が必要だと考えます。つまり、会社には会社としての義務と権利があり、社員には社員としての義務と権利があり、そのことを双方が十分に理解をして、公平公正のもとにバランスよく行使することが必要であると考えます。

政府は、誰もが安全・安心を感じ、自分の夢に挑戦でき、互いに尊重し合い、自己実現に向けて努力できる活力のある国づくり、「楽しい日本」を目指しており、私もそれを切に望みます。しかし、楽しみなことがたくさんある一方で、決して楽ではない、激変の時代を迎えることになると推測します。そのような中、いかなる時代や環境でも生き抜き、活躍できる人材が一人でも育つことが、会社のためであることはもちろん、社会のためであり、そしてなによりも皆さん自身のためになると思っています。

日本は今後、益々グローバル競争の中で存続をかけて戦っていかなくてはならない環境に置かれると思われ、当社も全く例外ではありません。我々の主戦場は日本のみならず、世界です。「日本発祥のグローバルブランド」を目指す当社において、本日入社される皆さんを含め、多くの従業員がグローバルな環境で活躍できる人材に育ってくれることを心から願っています。

頑張れ日本、そして若者達。本日よりKWEの一員になられた皆さん、是非一緒に頑張りましょう。改めまして、本日はご入社、誠におめでとうございます。皆さんの今後の成長と活躍を心から期待しております。

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