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常石造船、国内初の水素燃料タグボート進水

2025年4月2日 (水)

荷主常石造船(広島県福山市)は2日、3月28日に国内初となる水素燃料タグボートを進水したと発表した。高出力の水素混焼エンジンと大容量の高圧水素ガス貯蔵供給システムを搭載し、船体全体にはJFEスチール製のグリーン鋼材「JGreeX」を採用。水素とA重油の混焼により、CO2排出量を従来比で60%削減するとしており、脱炭素化を目指す次世代船舶として注目される。

▲進水する水素燃料タグボート(出所:ツネイシホールディングス)

同船は、日本財団の「ゼロエミッション船プロジェクト」に基づいて開発された。全長38メートル、総トン数は300トン未満で、12気筒の水素混焼エンジン2基を搭載し、4400馬力級の出力を持つ。高圧水素ガスは250キロ貯蔵可能で、従来と同等の運航性能を保ちつつ、万が一の不具合時にはA重油のみでの運航も可能とされる。タグボートは大型船の離着岸補助に不可欠な存在であり、操作性と出力性能が重視される。

また、使用された「JGreeX」は、製造段階でのCO2排出を削減し、鋼材起因の排出量を実質ゼロに抑える特徴を持つ。同社は水素のほか、LNGやメタノールなど多様な次世代燃料の活用と並行して、グリーン鋼材の導入を推進しており、海事産業の脱炭素化に向けた取り組みを強化している。

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LOGISTICS TODAY編集部
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