調査・データNXホールディングス傘下のNX総合研究所は4日、「2025年度の経済と貨物輸送の見通し」(改訂版)を発表した。それによると、24年度(1-12月)の国内貨物の総輸送量は、下期の荷動き低迷が影響し、前年度比1.4%減となった。一方、25年度は下期が前年同期比1.0%増とプラス水準に浮上するものの、上期の不振が響き、通年では24年度比0.3%減になると予想。その結果、国内の荷動きは4年連続で前年度実績割れとなる見通しだ。
25年度の総輸送量は、上期が前年同期比1.7%減と引き続き低迷した後、鉱工業生産の持ち直しなどを背景に、下期は同1.0%増に回復するものの、通年では前年度割れに転落する。ただし、一般貨物に限定すると、上期が同1.2%増、下期が同0.4%増と比較的堅調に推移し、通年では前年度比0.8%増とプラスでの着地が見込まれる。
品類別輸送量は25年度、消費関連貨物が通期で同0.8%増、生産関連貨物が同0.8%増の見通し。一方、建設関連貨物については大規模な公共土木工事の執行が見込めないことなどを背景に、同1.8%減を予測している。
国際貨物の荷動きは、外貿コンテナ貨物のうち、24年度の輸出が前年度比0.9%減で、25年度の輸出が同0.8%増。24年度の輸入は同3.1%増、25年度の輸入が同3.6%増。国際航空貨物は、24年度の輸出が同6.2%増、25年度の輸出が同3.9%増。24年度の輸入が5.0%増、25年度の輸入が7.0%増となる見通し。
企業物流短期動向調査の速報値によると、25年1-3月実績の国内向け出荷量(荷動き指数)は、前期(24年10-12月)調査よりも1ポイント低下。業種別の荷動き指数では、前期比でプラスに転じた業種は皆無だった。国内荷動きの低迷ぶりがより鮮明になっている。
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