サービス・商品日本通運(東京都千代田区)は8日、タイガー魔法瓶(大阪府門真市)、岐阜プラスチック工業(岐阜県岐阜市)と共同で、高性能保冷輸送器材「プロテクトBOXサーマル」を開発したと発表した。蓄冷材や蓄熱材を使用せずに庫内温度を維持できる新技術を実現した。2025年大阪・関西万博での活用を予定している。

▲プロテクトBOXサーマル(出所:日本通運)
同社の保冷輸送用「プロテクトBOX」は19年から国内輸送の梱包ツールとして全国展開した。その高い実用性により、多くの企業から高評価を得ている。今回新たに開発したサーマルタイプは、タイガー魔法瓶が長年の研究を重ねて開発した高性能ステンレス密封真空断熱パネルと、岐阜プラスチック工業が独自開発した軽量で堅牢な樹脂製ハニカムパネルを最適な構造で組み合わせた。この断熱ユニットパネルの採用により、これまで必須だった保冷剤やジェルパックなどの温度維持用資材が不要となった。輸送時の作業効率が大幅に向上した。
この技術により、従来は別々に運ばなければならなかったドライ貨物と保冷貨物を、同一の輸送器材内に積み合わせることが可能になった。また、専用の保冷車両が不要となることで、輸送効率が大幅に向上する。このシステムの導入により、冷却装置の電力使用量を削減し、輸送過程でのCO2排出量を大きく抑制することができる。大阪・関西万博では各パビリオンや飲食店への保冷貨物輸送に活用する。商品としての一般販売は26年度から開始する計画だ。大阪・関西万博の会期中も性能検証を継続して実施する。
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