イベント4月9日、関西物流展の初日会場にて、LOGISTICS TODAY主催のリアルセミナー「関西版物流議論」が開催され、オンラインでも配信された。今回のセミナーは3日間にわたり、物流業界で注目される「CLO(Chief Logistics Officer、物流統括管理者)」の役割と進化を軸に、日替わりのテーマで構成されている。初日のテーマは「CLOとDXの未来:物流革新と投資戦略〜データ活用とファイナンス力〜」。物流施設やサプライチェーン全体の視点から、CLOに求められる経営能力について議論が交わされた。
登壇したのは、野村不動産 都市開発第二事業本部物流事業部課長 佐久間淳一氏、シグマクシス ビジネスデベロップメントシェルパ2 ディレクターの池田祐一郎氏の2人。モデレーターは本誌編集長の赤澤裕介が務めた。

▲(左から)シグマクシスの池田氏、野村不動産の佐久間氏、LOGISTICS TODAYの赤澤
池田氏は、物流業界における装置産業化の進展と、今後のCLOに求められる資質について語り、「物流の装置産業化には、投資戦略とファイナンス力が不可欠。CLOには経営層としての意思決定が求められる」と指摘。従来の物流部門長とは異なる、経営視点での役割の拡大を強調した。
佐久間氏は、野村不動産が開発したオープンシェア型の物流拠点「Landport横浜杉田」の取り組みを紹介。同施設では立体自動倉庫のシェアリングや地域連携を取り入れた先進的な仕組みが採用されており、「DXとは機械を導入することではなく、自動化すべき業務を見極め、再構築することだと考えている」と語った。
セミナー終盤では、今後のCLO像として「データを起点に、企業横断的な意思決定を行うリーダー」が求められるという共通認識が示された。また、スタートアップや不動産デベロッパーなど多様なプレイヤーとの連携も、CLOの重要なミッションとして位置付けられている。
本セミナーは関西物流展の開催期間中、10日と11日にも毎日開催される。各回とも会場内セミナーエリアで先着順に聴講可能となっている。関西物流展への来場予定がある方は、ぜひ現地で熱量ある議論を体感してほしい。
今後のセミナー予定は以下の通り。いずれも会場は4号館7会場で開催。
◆4月10日15時10分-15時40分
『CLOの現場力:物流管理とリーダーシップの新潮流 〜現場牽引力とプロジェクト管理〜』
現場のリーダーシップやプロジェクト管理の重要性を深掘りする。
◆4月11日14時20分-14時50分
『共同化と脱炭素が拓く新たな物流価値 〜CLO視点の持続可能性戦略〜』
サステナビリティを推進するCLOの戦略と取り組みを議論する。
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