ロジスティクス栗林商船は22日、麺類製造のシマダヤ(東京都渋谷区)の冷凍麺の輸送ルートの一部を、長距離トラックから海上輸送に切り替え、月4.64トンのCO2削減に成功したと発表した。
シマダヤはこれまで、製品の輸送はすべて長距離トラックで行っていた。しかし、「物流2024年問題」もあり、輸送経路の複線化によるリスクヘッジやCO2削減を図るため、鉄道や海上輸送を導入したいと検討を進めていた。
シマダヤは宮城県の仙台市や大崎市に東北地方に主力工場があったことから、RORO船事業者で唯一、仙台-大阪航路のある栗林商船に相談。2023年7月からトライアル輸送を開始し、昨年3月から本格的な輸送を始めた。

(出所:栗林商船)
輸送は仙台港から大阪港までで、13メートル冷凍コンテナシャシーを5日間かけて輸送する。大阪港に到着した製品は大阪府内の倉庫まで、トラックで運ばれる。
シャシー1台の積載重量は20トンで、仙台港発大阪港着で1台あたりCO2排出量は3.14トンから0.82トンにまで削減されることから、月間の削減量は4.64トン、割合にして74%の削減になる。
また、陸上輸送区間の所要時間が11時間から3時間まで8時間短縮され、運転手の労働時間の削減にもつながっている。
栗林商船グループの栗林運輸では、トレーラーでの輸送も可能なことから、パレットを使ったトレーラー輸送への移行も検討しており、両社では今後、一回の輸送での積載量の増加を目指す。また、工場からの長距離幹線便が今後、ますます確保しづらくなることが予想されるため、モーダルシフトによる冷凍食品輸送を積極的に活用していくとしている。
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