調査・データX Mile(クロスマイル、東京都新宿区)は20日、製造業の調達・発注業務従事者100人を対象に実施した「中東情勢に伴う製造業への影響調査」の結果を発表した。イラン情勢などを受け、製造業の94%が事業への影響を実感、または懸念していることが分かった。仕入れ価格の上昇や納期遅延に加え、一部では自社商品の受注停止に踏み切る動きも出ており、調達面の不安定化が生産・販売計画に及び始めている。
調査は4月20日から30日にかけ、製造業の現場で資材手配や納期・供給管理、調達・発注業務に関わる担当者に向けてインターネットで実施した。有効回答数は100人。
中東情勢の緊迫化に伴う事業への影響については、「既に影響が出ている」が54%、「まだ影響は出ていないが、今後の懸念がある」が40%だった。「影響はない」とした回答は6%にとどまった。仕入れ価格については、「既に値上がりしている」が51%、「近々値上がりする連絡を受けている」が29%で、価格上昇を実感・通知された80人のうち、上昇幅は「10%以上20%未満」が43%で最も多く、「5%以上10%未満」が38%で続いた。納期面でも影響が広がっている。「既に大幅な納期遅れが生じている」が13%、「近々遅れる連絡を受けている」が46%となり、約6割が具体的な遅延に直面、または通知を受けている。遅延期間は「2週間から1か月」が44%で最多となり、「1週間から2週間」が32%だった。現時点では1か月未満の遅れが中心だが、「1か月以上」とする回答も10%あり、長期化リスクも残る。
調達に支障が出ている、または懸念がある対象では、「石油化学製品」が38件で最多だった。接着剤、塗料、樹脂資材など、原油・石油由来の素材を使う品目への影響が目立つ。次いで「物流」が33件、「鋼材・金属製品」が31件となった。物流は品目ではないものの、運送費の高騰や配送ルートの停滞が調達活動に直結していることを示している。
企業側の対策では、「在庫の積み増し」が42件、「顧客への価格転嫁の交渉・相談」が36件、「他社メーカー品への切り替え」が34件だった。一方で、「まだ何も対策ができていない」も8件あった。価格上昇と納期遅延が同時に進めば、在庫確保は一時的な防衛策になるが、過剰在庫や資金負担も伴う。
自社商品の受注停止については、「既に一部または全部受注停止」が13%、「近々受注停止を顧客に連絡予定」が41%、「時期や範囲は不明だが受注停止の懸念」が5%だった。合計では約6割が受注停止に関わる対応や懸念を抱えていることになる。中東情勢を起点とする原材料・物流コストの変動は、製造業の調達部門にとどまらず、販売、在庫、顧客対応まで波及している。サプライチェーンの不確実性が高まるなか、代替調達先の確保や価格転嫁に加え、物流費上昇や配送停滞を織り込んだ調達体制の見直しが課題になる。
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