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三菱重工、米国にコンプレッサの生産拠点

2013年10月30日 (水)

荷主三菱重工三菱重工業は30日、傘下の三菱重工コンプレッサ(広島市西区)が、米国テキサス州ヒューストン地区にコンプレッサの生産・サービス拠点を年内に設立する、と発表した。

シェール革命を背景に同国では石油化学プラントの新設案件が相次いでおり、1980年代以前に建設されたプラントの更新需要も多く期待できるため、生産から長期保守、緊急修繕、現地工事までをワンストップで提供できるようにする狙い。2014年秋の稼働開始を目指す。

新拠点は10万5000m²の用地を確保して整備し、米国のグループ会社と連携して事業を展開していく。

日本で製造する機器のノックダウン生産、納入済み顧客向けのアフターサービス、改造工事に対応しながら、設備の長期保守契約や石油化学プラント向けの自家発電用ガスタービンを含めた一括受注などへの対応力を高める。

将来的には日本との二極体制で機器の生産から試運転までカバーする体制を整え、現地サプライヤーの組織化による素材調達・部品加工も手掛けていく構想。

米国では、国内に大量に存在するシェールガスやシェールオイルを経済的に採掘する技術の確立に伴い、17年までに石油各社が合わせて年1000万トンの生産能力の増強計画を公表している。

また、米国の製造業回帰のトレンドを受け、内外の石油化学会社が積極投資に動き、年産100万トンを超えるメガエチレンプラントの建設計画が多く持ち上がっている。

米国生産・サービス拠点を整備することで、北米市場の事業基盤を強化するとともに、南北アメリカ、アフリカを含むグローバル市場で事業展開を強化する。