調査・データ配送クラウドソーシングアプリ「DIAq(ダイヤク)」を運営するセルフィット(東京都新宿区)は15日、三菱商事およびENEOSが出資する合弁会社Life Hub Networkと共同で取り組んできた、ENEOSのサービスステーション(SS)を活用した配送効率化に関する実証実験を、首都圏200エリアに拡大展開すると発表した。
本取り組みは、全国に1万2000か所あるENEOSのSSを物流ハブとして活用することを目指し、DIAq(ダイヤク)を通じて、柔軟かつ高効率な配送体制を構築することで、いわゆる「2024年問題」に象徴される物流業界の構造課題に対する解決策を提示すべく実証実験を進めている。DIAqは、学生、主婦、個人事業主、バイク便ライダー、自転車メッセンジャーなど、多様な背景を持つ人々が「移動時間」や「空き時間」を活用して配送を行えるクラウドソーシング型のアプリケーション。

(出所:セルフィット)
Life Hub Networkは、消費地近郊に立地し、物流車両の乗り入れにも適したENEOSのSSの特性を活かして配送拠点としての開発を進め、セルフィットは、ラストマイル配送の運用・実装パートナーとして参画する。
荷量・地域特性・交通状況・時間帯など、日々変化する条件に応じて最適なSSを選定・活用する仕組みは、従来のような固定的な物流網では実現が難しかった革新的なアプローチだ。
セルフィットは、この先進的な取り組みにおいて、配送プラットフォーム「DIAq」を通じたドライバーの確保・管理および現場オペレーションの設計・運用支援を担い、Life Hub Networkの物流構想を支援していく。
本実証の拡大展開に先立ち、200か所の展開予定エリアを公開。DIAqに登録するドライバーからのフィードバックを踏まえ、要望の多いエリアから順次稼働を開始。配送員にとって実際に「使いやすい」物流インフラを、現場起点で構築していく方針。