調査・データ日清食品とT2(東京都港区)は26日、自動運転トラックを用いた幹線輸送の実証実験を開始すると発表した。両社は日清食品の主力商品である即席麺のような軽量貨物の物流効率向上を目指し、新たな技術環境下での運用適正を検証する。

(出所:日清食品)
今回の実証実験は、関東と関西を結ぶ高速道路の一部区間で6月5日と6日に開催する。初日は日清食品関東工場(茨城県取手市)から大阪府摂津市の自社倉庫まで往路を走行し、2日目には滋賀県栗東市の日清食品関西工場から横浜市の委託倉庫まで復路を運行する。実験には日清食品が拠点や運行ルートの選定、実証貨物の手配を担う。T2が全体マネジメントと実験用車両の手配を担当する。
実験はドライバーが常に乗車し、レベル2相当で自動運転する。今回の検証では、貨物を積載した幹線輸送で自動運転が正常に指定ルートを走行できるか、所要時間や渋滞、気象など想定条件下でのオペレーションの有効性について分析する。また、積載した即席麺への影響も検証する。

▲実証実験のルート(出所:日清食品)
本実証では軽量貨物輸送で一般的に使用される12型パレット(120センチ×100センチ)を初めて自動運転トラックで採用する。日清食品の「カップヌードル ビッグ」を例に、従来用いられてきた11型パレット(110センチ×110センチ)と比較すると、17%多いケース数の積載が可能となり積載効率を高めている。
貨物の最大積載量は多くの場合「重量制限」で決まるが、軽量貨物では「容積制限」で決定することが多い。両社は、トラックの荷台容積を最大限活用し効率的に軽量貨物を運べるモデルが、自動運転という新たな技術基盤の下でも実現できるかを見極める。自動運転技術の導入により物流業界が抱えるドライバー不足解消を目指す姿勢を示した。
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