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TIS、丸紅のEV充電管理サービス再構築を支援

2025年6月2日 (月)

サービス・商品システム開発のTISは5月30日、丸紅の商用電気自動車(EV)向け充電マネジメントサービス「GOVAN」(ゴバン)の再構築を支援したと発表した。TISのサポートによって、システム視認性や操作性が向上したほか、選定可能な充電器のラインナップも増加した。

▲導入イメージ(クリックで拡大、出所:GOVAN)

丸紅のGOVANは、商用EV(電子商取引)の車両導入や充電器選定から、業務運用に基づいた充電器の台数の算出や設置場所の選定、最適な充電計画の提案まで、充電マネジメント業務をトータルサポートする。システムが策定した充電計画に従って、複数台の商用EVへの充電指示を制御し、施設の最大需要電力の増加を抑えることで、電気使用料を削減できる。

近年、国は2035年までに乗用車の新車販売で電動車を100%とする目標を掲げるなど、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを加速している。国の方針を受けて、一部の運送業者では、配送車両のEV化を経営目標に掲げるなど、商用EV市場も活発化。EV購入のための国や自治体の補助金などサポートの拡大も進んでいる。こうしたことから、丸紅も今後の商用EV分野における需要拡大を見据え、GOVANのシステム基盤の強化を検討していた。

一方TISは、脱炭素を支援するシステムを「Carbony」のブランドで開発。将来的にEV充電規格が統一されることを見据え、欧州規格と国内規格の双方に対応できるEV充電器基盤の研究開発を進めている。今回は、商用EV導入の事業拡大を見据え、GOVANの運用改善に取り組む丸紅に対し、Carbonyの研究開発で培った欧州規格に対応するEV充電制御技術と実績を基にシステムの再構築を支援した。

TISによると、同社のシステム開発や、UI/UXデザインに関するノウハウなどの活用によって、GOVANは、システム視認性や操作性などのユーザーの使い勝手が向上。現場での運用に適した充電器を、より幅広い機種の中から選べるようになった。今後、CarbonyのEV充電管理機能を活用することで、施設側の契約電力を超えないように充電器を制御できるようになるほか、補助金受給要件となる欧州規格を用いた通信制御機能の組み込みも可能になる。

将来的には、CarbonyのVPP(仮想発電所)プラットフォームへEVやEV充電器のリソースを接続することで電力需給のバランスを調整する新たなサービスの開発を目指す。

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LOGISTICS TODAY編集部
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