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時間外規制で運輸業に制約、商議所調査で35.7%

2026年5月25日 (月)

調査・データ日本商工会議所(日商)と東京商工会議所(東商)は25日、「中小企業の働き方改革に関する調査」の結果を公表した。2019年に施行された働き方改革関連法の施行後5年見直しを見据え、中小企業における時間外労働の上限規制への対応状況や課題を把握する目的で実施した。調査期間は26年4月7日から5月18日までで、全国47都道府県の商工会議所会員企業1724社が回答した。

正社員1人あたりの月間平均の時間外労働時間は、「20時間未満」とする企業が81.0%を占め、全体平均では上限規制の範囲内で対応できている企業が多い。一方で、過去1年間に1か月あたりの時間外労働が最も多かった正社員については、「単月45時間以上」とする企業が25.9%に達した。業種別では運輸業が62.5%と突出して高く、製造業34.6%、建設業32.1%を上回った。

時間外労働の上限規制により「事業運営に制約が生じている」と回答した企業は全体で19.1%だった。業種別では運輸業が35.7%で最も高く、建設業28.7%、宿泊・飲食業24.5%が続いた。制約がある企業では、受注機会の喪失や営業時間短縮などによる売上減少が43.2%、管理職・リーダー層への業務負担の増加や偏在が63.2%に上った。

▲時間外労働の状況(クリックで拡大、出所:日本商工会議所)

運輸業では、時間外労働が45時間を超えた回数が最も多かった正社員について、「5回以上」と回答した企業も32.1%と高い。荷主や取引先の要請、天候、突発的な納期対応など、企業単独では調整しにくい要因が業務量を押し上げる構図がうかがえる。物流現場では、繁閑差や突発業務に対して限られた人員で対応せざるを得ない場面が多く、規制対応と安定供給の両立が課題になっている。

今後の対応として、時間外労働の上限規制や生産性向上に向けて政府に求める内容では、「変形労働時間制・フレックスタイム制度等の拡充、要件緩和や手続きの簡素化等」による柔軟な労働時間制度の実現が72.6%で最多だった。日商と東商は、健康確保と労使合意を前提に、時間外労働上限規制の一部例外措置や変形労働時間制の要件見直しなど、より柔軟な制度設計が必要だとしている。

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