調査・データAI(人工知能)を活用した無人航空機運航管理システムの開発を手がけるスタートアップ、Intent Exchange(インターネットエクスチェンジ、東京都文京区)は4日、ことし2月に静岡県御殿場市で、有人機との衝突を回避するためのドローン運航管理(UTM)の実証実験を行ったと発表した。
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が推進する「次世代空モビリティの社会実装に向けた実現(ReAMo)プロジェクト」の取り組みの一環として実施された。実証実験の成果は、4日から6日まで幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催されている「Japan Drone 2025」で展示されている。
ドローンや空飛ぶクルマが注目されるなか、ヘリコプターなどの有人機とドローンなどの衝突リスクが懸念されている。このため、ReAMoプロジェクトでは、有人機と連携するUTMの研究開発が進められている。
実証実験は2月27日、御殿場市のNECモビリティテストセンターで日本電気(NEC)と共同で行った。ドクターヘリが救命救急のために離着陸するとの想定で、ヘリの運航管理者(ディスパッチャー)が一時的な飛行不可避エリア(ジオフェンス)を設定したほか、ドローンや有人機の位置を運航者や運航管理者にリアルタイムに提供し、運用方法や手順などを検証した。また、UTMに接続していないドローンが、離着陸場の周辺に侵入したときの対応なども確認した。
同社は実証実験の結果、UTMが有人機との衝突回避に有用であることが確認されたとし、今後、実証成果を踏まえ、空飛ぶクルマも含めたさまざまなエアモビリティーの安全で効率的な運航管理の実現を目指す。
同社は「今後も、国際標準に基づく技術体系で構築されたシステムの検証を行うとともに、UTMサービスプロバイダーを認定する制度の設計に向けて、要件検討の材料となる運用検証を開始する」としている。
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