調査・データ全日本トラック協会が22日公表した「第133回トラック運送業界の景況感」によると、2026年1月-3月期の業界景況感は前回の▲22.4から▲29.4へ7.0ポイント悪化した。中東情勢の影響による燃料調達への不安や、燃料価格高騰への懸念がマイナス要因となった。日銀短観では大企業製造業の業況判断DIが+17%ポイントと底堅く推移したが、トラック運送業界ではコスト上昇への警戒感が景況感を押し下げた。
26年4月-6月期の見通しはさらに厳しい。軽油引取税の暫定税率1リットル17.1円が4月1日に廃止されたものの、燃料調達や価格高騰への不透明感を織り込み、景況感は▲47.2と今回から17.8ポイント悪化する見込みとなった。燃料税負担の軽減だけでは、国際情勢に左右される燃料コストへの懸念を打ち消し切れていない。
共通指標では、実働率が▲7.1と前回から6.6ポイント改善した一方、実車率は▲9.8と2.3ポイント悪化した。運転者の採用動向は▲1.5と10.3ポイント上昇したが、労働力の不足感を示す運転者の雇用動向は88.0と高い水準が続いた。来期は95.4まで上昇する見通しで、人手不足感は再び強まるとみられる。
収益面では、経常損益が▲20.2となり、前回の▲8.1から12.1ポイント悪化した。中東情勢悪化に伴う燃料価格高騰で運送原価が上昇したことが響いた。来期は▲41.7へさらに21.5ポイント悪化する見通しで、運賃転嫁や荷主との価格交渉の進展が課題となる。
一般貨物では、輸送数量が▲19.6、運賃・料金水準が24.1、営業収入が▲11.4、営業利益が▲27.2となった。運賃水準はプラスを維持したものの、前回から17.6ポイント悪化しており、数量減とコスト上昇を補うには十分ではない状況がうかがえる。来期の営業利益は▲39.2まで下振れする見通しだ。
一方、特積み貨物では輸送数量が▲21.4と依然マイナスながら前回から改善し、運賃・料金水準は50.0に上昇した。営業収入は7.1、営業利益は▲7.1と、一般貨物に比べると持ちこたえた。ただ、来期は運賃・料金水準が28.6へ低下し、営業収入も▲14.3に悪化する見通しで、改善基調の持続には不安が残る。
規模別では、大規模事業者が▲4.5と前回から改善した一方、中規模事業者は▲24.4、小規模事業者は▲44.4と悪化した。燃料高や人手不足への対応力の差が、景況感の格差として表れている。来期は全規模で悪化が見込まれており、特に大規模事業者も▲43.2まで落ち込む見通しとなった。調査は4月1日から30日まで実施し、回答事業者は全体で472社だった。
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