荷主プライム ライフ テクノロジーズ(PLT、東京都港区)は24日、同社とPLTグループ住宅3社(パナソニックホームズ、トヨタホーム、ミサワホーム)が輸送連合体制を構築し、物流効率化とCO2排出量削減を実現したと発表した。
同社とパナソニック ホームズ、トヨタホーム、ミサワホームは、各社の輸送協力会社19社の稼働状況に応じて車両を融通し相互活用する輸送連合体制を構築。この取り組みにより、2024年度末までに年間で4トントラック261台分に相当する輸送力不足を改善した。同じく年間でスギ1860本分に相当するCO2削減を実現した。この削減量はスギ換算で1860本分に相当する。グループのシナジー効果により、各社単独では成しえない規模の削減となった。
3社合計で全国に14か所の生産拠点と85か所の物流拠点を保有する。これらを活用し「地産地消」「物流拠点の共同化」「輸送の効率化」「輸送の連合化」の4つの取り組みを進めた。
地産地消では、大型部材の生産について3社の生産・物流拠点を共同活用し、建築予定地最寄りの拠点で生産することで長距離輸送を削減した。九州エリア向けのパナソニック ホームズやトヨタホームの屋根パネルを、パナソニック ホームズ九州中継センター(福岡県大刀洗町)やミサワホーム福岡工場(鞍手町)で組み立てて、輸送を効率化した。今後も地産地消の対象部材の拡大検討を進める。
物流拠点の共同化では3社の生産・物流拠点を共同活用した。長距離輸送時の中継デポとして利用して長距離輸送を抑制し、ドライバーの拘束時間やトラック台数を削減した。パナソニック ホームズ湖東工場(滋賀県東近江市)から愛知県東部エリアへの輸送の際に、トヨタホーム春日井事業所(愛知県春日井市)を中継デポとして活用した。

▲パナソニック ホームズ湖東工場内イメージ(出所:PLT)
輸送の効率化では、3社における帰り便を有効活用して空車での回送を削減し、輸送を効率化した。ミサワホーム岡山工場(岡山県備前市)から同名古屋工場(愛知県江南市)への配送の帰り便を活用し、パナソニック ホームズ湖東工場からパナソニック ホームズ岡山デポ(岡山県倉敷市)への部材を配送した。
輸送の連合化では、特に輸送力がひっ迫する関東・中部地区において3社の輸送協力会社のネットワークを共有した。3社の繁閑差を生かして各社の輸送協力会社19社を相互活用する体制を構築。ピーク時のトラック台数を平準化した。繁忙期におけるミサワホーム沼田工場(群馬県沼田市)からミサワホーム松本基地(長野県松本市)への部材転送に、パナソニック ホームズの輸送ネットワークを活用した。
同社は過去2年にわたる取り組みのなかでモーダルシフトやトレーラー共同活用なども進めている。これらの活動を通して、さらなる輸送効率化並びにPLTグループが掲げるカーボンニュートラル目標の達成を目指す。同グループは2030年度までに住宅事業でのCO2排出量50%削減を掲げている。
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