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長栄海運(岡山)が破産手続き開始、TDB調べ

2013年12月17日 (火)

話題岡山県笠岡市の内航海運会社「長栄海運」と「笠興海運」は17日、岡山地裁倉敷支部から破産手続き開始決定を12月9日付で受けたと公告した。破産管財人には、谷和子弁護士(倉敷市、倉敷総合法律事務所)が選任されている。

帝国データバンクによると長栄海運は、笠岡市の旅客海運業者が事業多角化の一環として、1964年9月に設立された内航貨物運送業者を88年10月に買収し、事業を本格化した経緯がある。

90年代に入って船舶の購入・建造を積極的に進め、ピーク時にはLPG船1隻を含む7隻を運航、95年10月期には売上高8億円を計上していた。

しかし、景気の低迷を反映して荷扱い量の減少、用船料の引き下げなどで業績が低迷し、02年10月期の売上高は6000万円までダウン、船舶の購入・建造資金の借入金が重荷となって厳しい資金繰りを余儀なくされていた。

この間、船舶の売却や人員削減などによる合理化を進めていたものの収益性は改善せず、02年11月に海運事業を停止の後、社有不動産の賃貸・管理業務に事業転換して賃貸収入で借入金を返済していたが、前代表がことし7月に逝去したため、今回の措置となった。

笠興海運は、71年設立の海運業者を笠岡市の同旅客海運業者が88年頃に買収したもので、長栄海運のグループ会社として貨物船2隻を運航していたが、同社の業績低迷に連動して事業の継続が困難な状況に陥っていた。

負債は、長栄海運が33億7100万円、笠興海運が9800万円、2社合わせて34億6900万円。