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日立、ドローン突風リスク再現技術を開発

2025年9月4日 (木)

サービス・商品日立製作所は4日、ドローンなどの次世代エアモビリティーが、突風や強風などの突発的な気象変化を受けたときの機体の動きを再現できるモデリング技術を開発したと発表した。気象状況による飛行リスクを予測できるほか、安全で効率的な運行にも活用できる。技術の詳細は、今月7日から10日まで開催される日本機械学会2025年度年次大会で発表される。

日立ではドローン機材の選定から、データ管理、運行支援などのドローンサービスを提供している。しかし、小型ドローンやエアモビリティーは強風や突風など気象状況の影響を受けやすく、事前に機体ごとの挙動や飛行特性を把握することが難しいため、運航停止や機体破損のリスクがあった。特に、都市部のビル密集エリアや山間部などでは、従来の運行管理技術だけでは気象条件への十分な対応が困難だった。

このため、同社は飛行環境下での機体の動きをコンピューター上で再現・検証するモデリング技術を使い、ドローンでも突風などによる機体の姿勢の変化や、衝突・墜落のリスクを予測できるようにした。具体的には、あらかじめ実機を用いて繰り返し突風下で機体ごとの移動量や姿勢変化を計測し、得られたデータから風力、揚力、重力などを考慮した空力解析を行い、モデルを生成。このモデルを使って、さまざまな気象条件下での動きを検証する。実機を使ってモデルを構築することから、さまざまな機体に対応し、荷物を搭載した場合の検証もできる。

検証する際は、デジタル空間での解析結果と実機で計測したデータを比較、調整することで検証の精度を高め、突風による機体の位置変動を90%の精度で検証可能になった。

今後、同社では、開発した技術を基盤にエアモビリティーの運行状況や機体データをデジタルデータとして収集・蓄積・管理する仕組みを構築し、さらにAI(人工知能)の活用で、エアモビリティーの運行管理や安全性の向上を図るとともに、自動運行などの高度なサービスを展開していくとしている。

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