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国内委託物流市場、33年までに4倍規模に拡大

2025年9月9日 (火)

調査・データ市場調査会社のReport Ocean(レポートオーシャン、東京都中央区)は5日、日本のコントラクトロジスティクス(委託物流)市場は2024年の346億6000万米ドルから、33年までに1388億米ドルへと4倍の規模にまで拡大するとの予測を公表した。この間の年平均成長率(CAGR)は6.58%を見込んでいる。自動車や製薬、EC(電子商取引)、エレクトロニクスなどの業界でサプライチェーンの複雑化が進んでいることから、各企業では業務の効率化のため、物流機能のアウトソーシングを戦略的な柱としている。

レポートによると、倉庫の自動化やロボット化、AI(人工知能)主導の予測分析などの最先端技術は、物流サービスの利便性を格段に向上させ、市場の成長を後押ししている。無人搬送車(AGV)や自律走行搬送ロボット(AMR)が大規模倉庫で主流になりつつあり、ハンドリングの高速化、エラーの低減、安全性の向上を実現した。さらに、AIを活用したルートの最適化と需要予測で、輸送とラストマイル配送の運用効率が大幅に向上。リアルタイム追跡システムとIoT対応センサーの統合で、商品のシームレスな監視が可能になった。

特に、ECの成長が市場の成長をけん引しており、タイムリーな配達に対する顧客の期待に応えるため、効率的でスケーラブルな輸送システムが不可欠となっている。さらに生鮮食品、医薬品、高付加価値製品に特化したコールドチェーン物流へのニーズの高まりで、物流サービスの範囲と高度化が拡大している。

政府などの規制の枠組みと持続可能性への取り組みも、市場の成長を促している。政府は、安全で環境に優しく、効率的な物流業務を確保するため、炭素排出量の削減、グリーン輸送システムの促進、包装材料の最適化などに力を入れており、企業も環境基準に準拠するため、電気自動車による配送やエネルギー効率の高い倉庫、持続可能なパッケージングなどへの投資を増やしている。

同社は「同市場は今後も、DXの推進や専門サービスの需要の増加などにより、持続的な成長が見込まれる。投資機会は、自動倉庫管理やコールドチェーン物流、AI駆動型分析、ラストマイルデリバリー最適化などの分野で豊富にある」としている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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