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社会実装の羅針盤、PI成熟度モデル全容明らかに

2025年9月19日 (金)

ロジスティクスフィジカルインターネットセンター(JPIC)は18日、「PI(フィジカルインターネット)実現コンソーシアム」の第1回合同会議を開催した。

7月のキックオフ会議では、PI実装の具体化に向けたワーキンググループ(WG)ごとの検証を進めることが共有されたが、今回の正式な第1回会合では、PI普及に向けたプロセス成熟度の評価、成長のためのガイダンス提供を目指す「PI成熟レベル検討WG」の活動進ちょく状況が確認された。

▲PI実現コンソーシアム 第1回全体会議

荷主企業、物流事業者が、自社のPI取り組み状況を自己評価できる指標となるPI成熟度モデル(PIMM)の構築に向けては、既存の代表的成熟度モデル(CMMI)の枠組みを参照しつつ、サプライチェーン、共同物流などの要素を取り入れた成熟度のレベル定義、評価項目などが検証されてきた。現時点では、PIMMの設計思想をFAQと解説資料で言語化した「リファレンスガイド」、“空間(アセット)の共有”“時間(業務プロセス)の同期”“データ・デジタル活用”“エコシステム形成”の4要素ごとに、全5段階でPI達成要素を定義した「評価シート」、評価対象企業が自社の取り組みを記入するための「フェイスシート」、PIMMを今後どう活用し運用していくかという「ロードマップ」の4つ(初版)がWGの成果物として発表、今後2026年3月末までの期間でPIMMにおける運用確立、トライアル実施を想定する。

会議では日本のPIMM取り組みが、世界的にも先行したものとなっており、産業界からの協力を得て実務面を重視した活動となることで世界のPI実装に貢献できるポテンシャルについても言及。PIMMが国内の企業間取引の前提となる指標となり、さらに世界へと広がる可能性も指摘された。特定事業者に課される報告義務の入り口と位置付けることもでき、PIMMを“羅針盤”とした企業活動を広げることで、PI普及を推進していくことが確認された。

また、「水平連携WG」からは、「化学品WG」「医薬品WG」「家電WG」など各分科会ごとの活動が報告されるとともに、業界間を横串で貫き、同業種内では得られなかった気づきや課題解決アイデアなどが醸成されるような仕組みを、計画よりも前倒しで進めていくことの重要性も提起された。今後分科会で業界課題の検証が深められるとともに、業界ごとに違う繁閑期、重さや大きさなど業界ごとの商材特性を組み合わせた物流アイデアの創出も期待される。

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