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ツインカプセラ、インド市場開拓へ現地企業と連携

2025年11月5日 (水)

ロジスティクス宇宙航空研究開発機構(JAXA)発スタートアップのツインカプセラ(茨城県つくば市)は5日、インド・ムンバイに本拠を置く医療・製薬分野のコンサルティング会社、IWANA Consultancy Solutionsと、バイオメディカル分野での新たな保冷輸送システムの共同事業開発に向けた戦略的パートナーシップに関する覚書(MoU)を締結したと発表した。ツインカプセラが開発した宇宙技術を応用した断熱保冷容器「BAMBOO SHELLter」(バンブーシェルター)のインドでの市場開拓を目指す。

▲MoU署名式(出所:ツインカプセラ)

BAMBOO SHELLterは同社がタイガー魔法瓶(大阪府門真市)と共同開発した「超」断熱保冷容器。JAXAの大気圏再突入カプセルの断熱保冷技術を応用しており、電源を使わずに3日以上、高性能タイプでは7日以上、容器の中に入れたものを保冷できる。現在、企業や大学向けにレンタルや販売をしており、医療・創薬、検査、臨床研究など幅広い分野での活用が期待されている。

一方、インドでは、人口増加と急速な経済発展で高度な医療サービスに対する需要が増加しており、今後、検体や薬剤など精密な温度管理に対する需要の増加が予想されている。また、アジアでの臨床研究・創薬・医療検査の中核的な拠点としても成長が見込まれている。

しかしインドは、気温が高いうえ、保冷輸送インフラが不十分な地域も多いため、大型の設備投資を必要としない保冷輸送システムが求められている。その点、バンブーシェルターは、小型で電源も必要としないため、インド国内でバイオメディカル分野での活用が期待される。

IWANAは、インドで医療・創薬分野のコンサルティングなどを手がけており、国内の医療分野に強力なネットワークを築いている。両社は互いに連携して、インドにおけるバンブーシェルターの早期普及と保冷輸送システムの確立を目指すことで一致し、MoUを締結することになった。

両社は今月1日に、つくば市で署名式を行った。MoUでは、両社が協力して、バイオメディカル分野における輸送・保管ニーズ調査や市場分析を行うほか、現地での実証プロジェクト、保冷輸送の運用モデルの構築、他企業との連携の検討などを実施するとしている。また、インドでの展示会への出展、広報活動なども推進していく。

ツインカプセラでは「インドでは、日本以上に検体・医薬品等の保冷輸送における環境が厳しいと予想されるが、だからこそバンブーシェルターが真価を発揮できると考えている。保冷輸送の課題に対する有効な解決法の早期確立に向け、活動を強力に推進していく」などとしている。

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