イベント10月8日開催の「物流DX未来会議2025」に、セイノーホールディングス(HD)の河合秀治専務執行役員が登壇する。同氏の登壇はRoom2-2セッション「迫る2030年問題、輸送力危機のカウントダウン」(14時45分から)とパネルディスカッション「共創が導く、新時代のサプライチェーン」(16時30分から)。
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▲セイノーホールディングス執行役員の河合秀治氏
「迫る2030年問題、輸送力危機のカウントダウン」では、日本貨物運送協同組合連合会副会長でカワキタエクスプレス社長の川北辰実氏とともに登壇。ドライバー不足と事業承継問題を背景に、2024年の時間外労働規制強化がもたらす輸送力危機を議論する。河合氏は、中小運送事業者の経営が悪化している現実を踏まえ、いかにして賃金や労働環境を改善し、業界全体を魅力的な職場にするなどについて意見が交わされる。
また、トラック協会などを通じて中小運送事業者の声は政策に反映されているが、協会に属していない大手の意見はあまり反映されにくいことを踏まえ、大手物流事業者がいかに振る舞うべきかを問う。
パネルディスカッションでは、業界再編や人材育成、荷主主導の物流改革を総括し、今後の方向性を探る。ここで河合氏は「ドライバー不足や事業承継問題は、下流の改善だけでは限界がある。メーカーを含む上流の構造改革が不可欠だ」との立場を示す予定だ。
河合氏によれば「荷主メーカーの物流の多くは、需要予測の失敗による不要な商品の輸送に多くのリソースを費やしている。ここで無駄にされている輸送力を見直すなど、物流の上流工程は必須だ」という。「上流から需給を整える仕組みがなければ持続可能なサプライチェーンは築けない」との見方をベースに、大手企業のリーダーシップの在り方、路線会社のビジネスモデルの見直しなどまで射程に収めた議論を行う。
荷主企業、大手物流企業のあり方から法改正への対応で苦慮する中小運送事業者、また、低賃金にあえぐトラックドライバーまで、物流をオールレンジで捉え、現場での改革を進めている河合氏の発言は必聴だ。
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