ロジスティクスロジスティード(東京都中央区)は9月30日、2027年度に向けた新中期経営計画「LOGISTEED2027」を公表した。中谷康夫CEO(会長兼社長執行役員)が掲げる「3つの柱」と、それを具現化する「7つの重点施策」を軸に、国内3PL事業での圧倒的地位を固めつつ、グローバルでの成長を加速。27年度中を視野に入れる再上場と、その先の長期ビジョン「LOGISTEED2030」(売上高1兆5000億円)達成に向けた道筋を明確にした。

▲26日、メディア向けに概要を説明したロジスティードの中谷康夫CEO
中谷CEOは、事業環境の不確実性が高まるなか、再上場を「グローバル3PLリーディングカンパニーとして認知されるためのボーディングパス」と位置付け、企業価値向上に邁進する考えを示した。その戦略の根幹をなすのが、「ジャパンカンパニー」「インターナショナルカンパニー」「コーポレート」が三位一体でトップライン拡大を目指す「3つの柱」だ。ジャパンカンパニーは「グループ横断でのコスト構造改革と事業強靭化」を、インターナショナルカンパニーは「業界・サービス・地域を軸としたグループ全体での連携による事業拡大」を、コーポレートは「構造改革の実行」をそれぞれ担当し、各部門が連携してシナジーの最大化を追求する。

▲新中経の達成に向けた戦略の3つの柱(出所:ロジスティード)
この「3つの柱」を推進するため、具体的な行動計画として「7つの重点施策」を掲げた。1つ目に「国内3PLにおける圧倒的ナンバーワンとしてのオーガニック成長の実現」。グループ全体で顧客情報を共有・連携し、地域や領域の制約なくサプライチェーンの最適化を組織的に提案することで、国内トップの地位を確固たるものにする。2つ目の「自動化・省力化・DXの推進による事業拡大と収益性の向上」では、サプライチェーン最適化サービス「SCDOS」(サプライチェーンデザインアンドオプティマイゼーションサービス)などのDX(デジタルトランスフォーメーション)ソリューションを駆使し、顧客の意思決定支援からSCM全体の高付加価値化までを実現する。
3つ目の「一貫したグローバル戦略による強固な海外事業基盤」の構築では、フォワーディング事業のグローバルネットワーク化を急ぐ。グループ全体の貨物を集約した集中購買による運賃競争力の強化や、統一システムの導入による業務の標準化・効率化を進める。4つ目は「PMI・インオーガニックによる成長基盤の構築」で、アルプス物流とのPMI(M&A後の統合プロセス)を確実に実行しシナジーを創出するとともに、成長市場や自社のネットワークを補完する領域でのM&Aを継続的に検討・実行する。
5つ目の「グローバル物流企業水準のキャッシュ・フロー創出・資本効率の実現」は、財務戦略として推進する。6つ目の「業界をリードするESG経営の取り組み」では、国際的基準に沿った脱炭素目標への改定と活動を実践する。そして7つ目の「LOGISTEED2030を実現する組織・体制の構築」として、国内外で重複する機能の統合・再編を進め、主体的に行動する組織体制を構築していく。

▲7つの重点施策(出所:ロジスティード)
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