メディカル愛媛県今治市は6日、南海トラフ地震を想定したドローンによる医療品輸送の実証実験が先月28日に実施されたと発表した。本土と島の間で医薬品や医療機器を搬送する実験で、「来島海峡大橋」が通行できなくなったときの輸送ルートとしての可能性を検証した。
実証実験は市内の斎藤クリニックの主催で、イームズロボティクス(福島県相馬市)が技術支援。国家戦略特区の一環で設置された市の「近未来技術実証ワンストップセンター」が実施をサポートした。

(出所:愛媛県今治市)
実証実験は10月28日、同市内の大浜漁港に近い「砂場スポーツ公園」と、4キロ離れた大島の「海宿千年松キャンプ場」の間で行われ、斎藤クリニックが用意した注射器と輸血セット(ダミー)計1キロの荷物を、イームズロボティクスの中型ドローン「E6106FLMP2」が輸送した。
実験では発進地点の同公園と海上の船、着陸地点にオペレーターを一人ずつ配置し、自動飛行するドローンをオペレーターが目視で監視した。着陸地点でオペレーターを務めたのは、ドローン操縦のライセンスを持つ同クリニックの齋藤早智子院長で、船上のオペレーターからドローンの操縦権を受け取ると、着陸地点にドローンを誘導し、安全に着地させたうえで、運ばれた医療品に問題がないことを確認した。配送時間は10分で、陸上輸送に比べて大幅に時間を短縮できた。

▲ドローン操縦のライセンスを保有する齋藤院長(出所:愛知県今治市)
近未来技術実証ワンストップセンターは、自動運転やドローン、AI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)分野での実証実験を行う企業や団体などに対し、実験フィールドの手配や関係機関との調整、地域への周知、事務手続きなどをワンストップで支援している。また、実証実験の費用を補助する制度もあり、実証実験を積極的に誘致している。これまでにも、複数回のドローンの飛行実験などをサポートしてきた。
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