ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

米ジップライン、アフリカで救命ドローン拡大

2025年11月26日 (水)

メディカル米国のロボット工学企業ジップラインは25日、米国国務省との合意に基づき、アフリカ全土での救命ドローン配送サービスを大幅に拡大すると発表した。これにより、同社がサービスを提供する病院や医療施設は現在の5000施設から1万5000施設に増加し、最大1億3000万人が血液や医薬品への迅速なアクセスを得られる見込みだ。

今回の取り組みは、国務省として初の成果報酬型モデルに基づくもので、同社には最大1億5000万ドルの資金提供が行われる。アフリカ諸国政府は、病院や医療施設への24時間365日体制の必須医療品配送を実現するため、AI(人工知能)やロボット工学を活用した自律物流インフラの拡張に協力する。サービスの購入者である各国政府は最大4億ドルの利用料を支払う。資金提供は、各国政府が拡張契約に署名し、継続的に物流サービスを利用することを約束した場合にのみ実行され、長期的な持続可能性が確保される仕組みだ。

(出所:ジップライン)

同社の自律物流システムは米国で設計・製造され、2016年の初配送以来、安全事故ゼロで180万回の自律配送を完了している。導入地域では、妊産婦死亡率が最大56%減少、医薬品やワクチンの在庫切れが60%減少、予防接種率が13-37ポイント上昇するなど、医療成果の向上が実証されている。また、一部地域では従来13日かかっていた医療施設への配送を30分未満に短縮した実績もある。

今回の拡大により、同社はアフリカ諸国の保健医療インフラの強化に寄与するとともに、現地での雇用創出や経済成長の促進も期待されている。ナイジェリアではすでに一部州でサービスを展開しており、在庫切れ解消や医療施設のない地域への配送、治療率向上などの効果が確認されている。

同社と国務省のパートナーシップは、AIやロボット工学を活用した自律物流によって医療成果を向上させる新たな商業外交モデルの実現を示すもので、ルワンダがこのモデルに基づく協定に署名する見込みとなっている。

■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。

※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。

LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com

LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。

ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。