ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

EVバッテリー循環を一気通貫実装、7社連携が評価

2025年12月25日 (木)

認証・表彰環境や省エネなどに関する研究・開発を手がけるMIRAI-LABO(東京都八王子市)は24日、関係7社と連携し、電気自動車(EV)用バッテリーの回収から診断・開発・製造・販売・物流まで一気通貫で対応するビジネスモデル「EVリパーパスバッテリー事業」を構築し、多摩グリーン賞最優秀賞を受賞したと発表した。

▲多摩グリーン賞「最優秀賞」受賞の様子(出所:MIRAI-LABO)

世界的にEVの普及が進む一方、EVバッテリーのリサイクル技術は確立されていない。このため、同社はENEOSホールディングスやセンコー(大阪市北区)、あいおいニッセイ同和損害保険(東京都渋谷区)など7社と業界を超えて連携し、世界で初めてバッテリーの回収から再製品化、販売、物流まで対応するビジネスモデルを構築した。

同社はEVバッテリーの劣化診断技術を開発し、性能を短時間で高精度に自動診断できるラインを構築している。この技術を生かして、中古バッテリーを回収し、利用可能なバッテリーを使った製品を製造、販売する仕組みを作った。すでに、EVバッテリーを使った自律型スマート街路灯「THE REBORN LIGHT smart」を商品化し、経済産業省の敷地内や八王子市などの地方自治体、企業に導入されている。ことし5月には、アジア太平洋経済協力会議(APEC)の中小企業作業部会(SMEWG)の視察を受けた。

今回の事業では、中古車オークションのオークネット(東京都港区)がEVバッテリーの回収・流通基盤を担い、ENEOSの全国1万2000拠点のネットワークを生かして製品展開と循環の仕組みを構築した。

作業機械メーカーのやまびこ(東京都青梅市)はハイブリッド自律型エネルギーインフラの開発、総合リースの東京センチュリー(東京都千代田区)はリース車両の再製品化によるEVの価値向上を担っている。

さらに、センコーがEVバッテリーの安全物流を確立し、駐車場運営の日本パーキング(東京都千代田区)が全国1900か所の駐車場での社会実装を推進。あいおいニッセイ同和損害保険は、事故車のEVバッテリーを救済し、全国500以上の自治体ネットワークを通じて販売拡大を進めている。

同社は「EVバッテリーを国内で有効活用することは、希少資源レアメタルの海外流出を抑えることにもつながり、カーボンニュートラルやEVのサーキュラーエコノミーの実現に寄与できる」としている。

多摩グリーン賞(主催・多摩信用金庫)は、東京都多摩地域と周辺自治体の中小企業や団体、個人事業主を対象に、優れた技術やビジネスモデルを顕彰している。

■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。

※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。

LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com

LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。

ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。