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EU、域外ドライバー受け入れの課題と制度設計整理

2026年2月20日 (金)

調査・データ欧州委員会は18日、EU域外(第三国)出身のバス・トラックドライバーをEU労働市場に受け入れる際の課題と対応策を整理した包括的な調査結果を公表した。調査は国際道路運送連盟(IRU)が欧州委員会の委託を受けて実施したもので、第三国ドライバーとEU域内の運送事業者が直面する資格面、法制度、行政手続き上の障壁を事実ベースで分析するとともに、加盟国での具体的な好事例を示している。

EUの道路運送分野では、ドライバー不足が構造的に深刻化しており、未充足の職位は50万人に達すると推計される。高齢化の進行に対し新規人材の流入が追いつかないことが背景にあり、輸送能力の制約やサプライチェーンへの負荷、旅客輸送サービスの維持にも影響が及んでいる。若年層や女性の就業促進は引き続き優先課題とされるが、両者を合わせた就業比率は全体の10%未満にとどまる。

調査は、第三国からの人材受け入れは国内対策を補完する現実的な選択肢になり得ると位置付ける一方、無秩序な導入ではなく、明確な受け入れルート、公正な労働条件、EU共通基準の整備が前提になると指摘する。とりわけ、手続きの簡素化や資格認証の明確化、対象を絞った訓練プログラムを組み合わせることで、EUの安全基準やVision Zeroを担保しつつ、円滑な採用と定着を図れるとしている。

IRUは実装面でも取り組みを進めており、SDM4EUプロジェクトを通じて段階的に制度化を検討している。第1段階では政策分析を運用設計に落とし込み、第2段階としてことし中にパイロット事業の開始を予定する。

調査結果は、昨年開催された「STEER2EU」最終ワークショップで示された内容を正式に文書化したもので、今後のEUの技能政策、労働移動、道路輸送の将来像を議論する上での基礎資料となる。

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