調査・データHacobu(ハコブ、東京都港区)は4日、特定荷主企業を対象に実施した「物流効率化対応とCLO設置に関する実態調査」の結果を公表した。調査によると、物流統括管理者(CLO)について「選任済み」が30.7%、「選任予定」が45.5%で、計76.2%の企業が設置に向けて対応を進めていることが分かった。4月に予定される制度施行を前に、特定荷主の間で体制整備が進んでいる。
CLOは改正物流効率化関連制度により、一定規模以上の荷主企業に設置が義務付けられる役職で、全国で3000人規模の選任が見込まれている。役員クラスが担うことを想定し、物流効率化に向けた中長期計画の策定や、調達・生産・販売などを横断したサプライチェーン最適化を主導する役割が期待されている。
選任されるCLOの出自を見ると、「従来の物流部門のトップ」が36.4%で最も多かった。一方で、「経営企画などの全社横断部門の役員クラス」が26.0%、「主力事業のトップ」が13.0%、「社長・副社長」が11.7%と、物流部門以外の経営層が担うケースも一定数確認された。企業ごとに異なる組織構造を背景に、多様な人材がCLOとして選任され始めている。
CLOに期待される役割としては、「法規制対応を確実に行いリスクを回避できている状態」が15.3%で最多となり、「物流が経営アジェンダとして意思決定されている状態」(14.9%)、「データに基づいた物流の現状把握」(13.5%)が続いた。単なる現場改善やコスト削減にとどまらず、物流を経営課題として位置付ける役割が重視されている。
また、CLOが選任された理由としては「経営視点で物流課題を捉えられる」(58.4%)と「全社横断で関係部門を巻き込む影響力がある」(58.4%)が最も多く、物流専門知識よりも経営視点や組織横断力が重視されている傾向が見られた。
一方で、CLO未選任企業の理由では「経営と物流の両方に精通した人材がいない」が47.4%で最多となり、人材不足が課題として浮上した。事業部制による組織分断や、物流部門の規模が小さいことも背景として挙げられている。
物流が経営会議で議題として扱われているかについては、「必要に応じて取り上げている」が53.5%、「定期的に取り上げている」が25.7%で、8割の企業が何らかの形で経営レベルの議論に組み込んでいると回答した。
同調査は従業員1000人以上の荷主企業を対象に実施し、特定荷主に該当すると回答した101人の回答を分析した。制度施行を前にCLO設置は着実に進んでいるものの、人材育成や組織横断の体制構築が今後の課題になる可能性も示された。
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