行政・団体政府は6日、「物資の流通の効率化に関する法律の一部を改正する法律案」を閣議決定した。トラックドライバーの高齢化や人手不足が進み、2024年4月から時間外労働規制が強化されたなか、長距離輸送を1人のドライバーに依存する従来型の運行を見直し、複数のドライバーで分担する「中継輸送」を制度面から後押しする。公布後6か月以内の施行を予定する。
法案では、中継輸送を独立した章として法体系に位置付ける。対象となる「貨物自動車中継輸送事業」は、2以上の一般貨物自動車運送事業者または特定貨物自動車運送事業者が、特定の中継輸送施設で運転者交代や貨物の受け渡しを行う事業と定義した。施設についても、高速道路など物流結節機能を持つ道路の近傍に立地し、一時保管機能に加え、入浴設備を備えた待機所や、車両出入りの管理装置、仕分けや搬出入を効率化する情報処理システムなどを備える高機能施設を想定している。
制度の柱は、関係者が共同で作成する「貨物自動車中継輸送実施計画」の認定制度だ。計画には、事業目標、実施区域、施設の立地・規模・設備、実施時期、走行距離短縮などの効果、資金調達方法などを盛り込む。国土交通相は、基本方針との整合性や施設基準への適合性、事業の確実性などを審査し、認定の可否を判断する。認定後の変更にも再認定を求め、要件を満たさなくなった場合は認定を取り消すことができる。
認定計画には支援措置を設ける。施設整備では固定資産税や都市計画税の特例を設けるほか、鉄道建設・運輸施設整備支援機構による出資・貸付けの対象とする。さらに、施設を使った中継輸送の計画策定費や初年度の運行経費も予算措置で支援する。加えて、貨物自動車運送事業法、自動車ターミナル法、倉庫業法に基づく一部の認可・届出は、認定計画に盛り込まれれば手続きを行ったものとみなす特例を設け、開発許可などについても関係行政庁に円滑な処理への配慮を求める。
法案は、単に休憩拠点を増やすというより、中継輸送を事業・施設・行政手続きまで含めて一体で制度化する内容だ。長距離幹線輸送の分業を進め、ドライバーの負担軽減と輸送力維持を両立させる狙いがある。一方で、実際の普及には、荷主側の発着時間や納品条件の見直し、複数事業者間の運行調整、帰り荷確保、施設立地の採算性といった実務面の課題も残る。法制化によって中継輸送の枠組みは整うが、制度が現場で機能するかどうかは、事業者間連携と荷主協力をどこまで引き出せるかにかかっている。
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