ロジスティクスシノプス(大阪府豊中市)は26日、伊藤忠商事や中四国・近畿地方でスーパーマーケットを展開するハローズとともに、経済産業省の「持続可能な物流を支える物流効率化実証事業」で、需要予測データを起点とした製配販連携の有効性を検証し、輸配送効率と在庫最適化の両立を確認した。食品分野で深刻化するドライバー不足や2024年問題に続く制度対応を背景に、荷主側の発注コントロールによる物流最適化モデルの具体像を示した形だ。

▲ハローズ早島物流センター(出所:シノプス)
実証では、シノプスと伊藤忠商事が提供する「DeCM-PF」を活用し、ハローズ店舗の需要予測を基にメーカー向け発注を最適化した。従来は特売開始1週間前としていた発注確定を14日前に前倒しし、追加発注を抑制。さらに納品曜日を集約することで、物流側が効率的に動ける発注量とタイミングを設計した。
その結果、2週間あたりの配送トラック台数は27台から21台へと22%削減。平均積載率は55%から79%へと24ポイント改善した。納品回数の減少により荷待ち・荷役時間も19%短縮され、輸配送のムダ削減が数値で確認された。物流センターではSKUあたり人時が10%改善し、作業負荷の平準化にも寄与した。
一方で、小売側の販売機会を毀損しない点も特徴だ。店舗欠品率は0.74%から0.44%へと41%改善し、センター在庫日数も6.39日から6.22日へと縮減した。需要予測精度の向上と発注前倒しにより、「効率化=欠品増加」という従来のトレードオフを一定程度解消したといえる。

▲ハローズ物流センターの様子(出所:シノプス)
今回の枠組みには、卸の外林(広島県福山市)や菓子メーカーも参画し、小売起点の需要データを上流に連携することで、従来は過去実績ベースに依存していた需給調整の高度化を図った。製造・卸・小売をまたぐバリューチェーン全体での最適化を志向している点が、従来の部分最適の取り組みと異なる。
今後は対象企業の拡大に加え、センターの人員配置や納品予約の最適化などへの展開も検討する。2026年の改正物流効率化法では荷主側の責任も問われる中、需要予測を基軸に発注そのものを制御する手法は、持続可能な物流の実装モデルとして横展開の可能性を持つ。
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