ロジスティクス車両輸送大手のゼロは、社員の紹介を通じて人材を確保する「リファラル採用制度」を本格展開し、定着率の向上と組織の活性化につなげている。同社の平塚カスタマーセンターでは、同じ工業高校の自動車科を卒業した先輩と後輩が、数年の時を経てドライバーとして再会を果たした。
現場で活躍するのは、トレーラー乗務員の田地川ドライバーと、2台積みキャリアカーを操る脇ドライバーだ。田地川氏は専門学校で上級メカニック資格を取得後、トヨタ系ディーラーで5年間整備の腕を磨いた。一方の脇氏はスーパーの店長や酒屋の配達など、接客と管理の最前線を歩んできた。

▲(左から)田地川ドライバー、脇ドライバー(出所:ゼロ)
再会のきっかけは、転職活動中だった脇氏が高校時代の後輩である田地川氏に連絡したことだ。紹介にあたり、田地川氏は自身の給与明細を提示する徹底ぶりを見せた。盆や年末年始に10連休程度の大型連休が取れる環境、宿泊勤務時のホテル用意といった福利厚生を隠さず伝えた。同時に、ドライバー業務の厳しさや難しさなど「仕事のリアル」も正直に共有した。
最終的に脇氏の入社を後押ししたのは、家族の信頼だった。「田地川くんが働いているなら大丈夫」という妻の言葉が、何よりの推薦状となった。入社前にマイナス面も含めた実態を把握していたため、入社後のギャップを感じることなくスムーズに業務へ馴染んだ。
実は田地川氏自身も、同級生の紹介で同社へ入社した経緯を持つ。サーキット通いで自身の車両を運ぶうちに積む側の仕事に興味を抱き、先に働いていた友人の誘いに応じた。自身が制度の利点を感じていたからこそ、自信を持って先輩を招き入れた。
2人の強みは現場で異彩を放つ。田地川氏は元メカニックの知見を生かし、バッテリー上がりや改造車への対応でプロの技術を発揮する。一方の脇氏は前職の対人スキルを武器に、納車先でのコミュニケーションを大切にする。「僕が笑顔でいることで、職場に笑顔を増やしたい」と語る脇氏は、職場の雰囲気づくりに貢献している。

(出所:ゼロ)
今後の目標について、田地川氏は「入社から5年間続けている無事故を継続する。事故は会社と自分への信頼を失うことだ」と表情を引き締める。脇氏も「もらい事故の経験があるからこそ、絶対に事故を起こさない、もらわない運転を徹底する」と安全への決意を口にした。
技術のプロと人のプロ。異なる背景を持つ2人が互いをリスペクトし、高め合う姿は同社の多様性を象徴している。共通の絆を持つ仲間が隣にいる安心感が、物流の現場を支える確かな力となっている。
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