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EVモーターズ、49億円最終赤字で再建局面へ

2026年4月20日 (月)

調査・データ東京商工リサーチ(TSR、東京都千代田区)によると、EV商用車を手がけるEVモーターズ・ジャパン(北九州市若松区)は、2025年12月期に49億814万円の最終赤字を計上した。売上高は27億1448万円と、前期の80億927万円から大幅に縮小した。TSRが入手した民事再生申立書により明らかになったもので、同社は26年4月に民事再生手続き開始を申し立てている。

損益面では、売上総利益が4億4351万円の赤字、営業利益は26億8872万円の赤字、経常利益は30億4711万円の赤字と、いずれも前期から大幅に悪化。純資産は24億8339万円まで減少し、自己資本比率も55.5%から28.5%へ低下した。資金繰りは25年末時点で金融機関への約定返済が困難となり、返済猶予を要請する状況に追い込まれていた。

25年9月に発生したEVバスの整備不良問題が業績悪化の要因となった。国土交通省の指示により317台の総点検や85台のリコール対応を実施し、26年1月には改修完了とされたが、品質問題は事業に大きな影響を及ぼした。加えて、一部報道の影響で信用不安が拡大し、新規受注や補助金交付に支障が生じたとされる。

▲EVモーターズ・ジャパンの車両(出所:東京商工リサーチ)

さらに、主要取引先である大阪市高速電気軌道が納入済み車両の使用停止と契約解除を通知したことが、資金繰り悪化の引き金となった。大型案件の消失により資金繰り悪化が加速し、6月にも資金破たんの懸念が生じたことから、民事再生申請に至った。負債総額は57億円、債権者数は280人にのぼる。

同社は19年設立で、中国メーカーへの製造委託を軸にEVバス事業を拡大し、万博案件などで急成長してきた。累計納入台数は325台に達し、短期間で売上規模を拡大していたが、品質問題と信用低下が成長モデルの脆弱性を露呈した。今後はスポンサー選定を進め、計画外事業譲渡による再建を目指すとしている。

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