ロジスティクス車両輸送を手がけるゼロは、グループ会社ゼロ・プラス関東の追浜カスタマーサービスセンター(CSC、神奈川県横須賀市)で、センター長を務める矢島氏のもと、現場との対話を軸にした組織運営を進めている。追浜CSCは構内スタッフを含め110人超が働く国内最大級の車両輸送拠点で、ドライバーだけでも70人が在籍する。
矢島氏は、ドライバー経験を経て管理職となった人物で、2022年に追浜CSCへ着任した。以前は本牧CSCの立ち上げを担い、ドライバー採用から拠点運営までを少人数で進めた経験を持つ。追浜CSCでは拠点規模が大きく、就任当初は全員の名前を覚えるだけで1年を要したという。

(出所:ゼロ)
同氏は、本牧時代に培った「一人ひとりと向き合う」運営を大型拠点でも実践するため、ドライバーが出発前に集まる点呼場に自ら足を運び、日常的な対話を重ねている。年数回の個別面談も実施し、現場の困り事や改善提案を直接吸い上げる体制を整えた。若手ドライバーから出た船積み用商品車の置き場改善案を1週間で実行に移すなど、現場の声を運用改善につなげている。
物流業界では2024年問題以降、効率化と働きやすさの両立が課題となっている。矢島氏は「私の仕事は、現場を盛り上げ、働きやすい環境を整えること。この良い流れがずっと脈々と続くようにしていきたい」として、若手の意見を積極的に取り入れる姿勢を示す。ゼロは、ベテランドライバーの経験を生かしつつ、新卒入社の20代にも難度の高い業務を経験させ、次世代の現場リーダー育成につなげる方針だ。
車両輸送は、積み込みや構内運用に高い技術と判断が求められる一方、現場人材の確保と定着が課題になりやすい分野でもある。矢島氏は「一見簡単そうに見えるが、積み込み一つにも高い技術が必要な面白い業種。やる気さえあればチャンスをつかめる環境を、若い世代のために整えていきたい」と話している。追浜CSCの取り組みは、大規模拠点の運営で管理側と現場の距離を縮め、改善提案を日常業務に反映することで、稼働品質と職場定着を高めようとするものといえる。
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