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欧州鉄道貨物、相次ぐ線路閉鎖で供給網にリスク

2026年8月25日 (火)

国際欧州鉄道貨物協会(ERFA)は21日、欧州各地で相次ぐ線路閉鎖や工事、迂回路の制約、国境をまたぐ調整不足により、鉄道貨物輸送の安定運行が難しくなっているとして、インフラ工事の計画や補償制度の見直しを求める声明を発表した。鉄道事業者の運行問題にとどまらず、欧州のサプライチェーンや産業競争力、道路から鉄道へのモーダルシフトにも影響が及ぶと指摘している。

ERFAによると、一部の迂回路では列車重量が最大1200トン、列車長が535メートルに制限され、輸送力が低下している。ルーマニアのVidin-Golenti-Craiovaルートでは線路状態が悪く、速度が30キロ程度に制限される区間があるほか、ブルガリア側でも急勾配が運行上の制約となっている。別の迂回ルートでは最大重量1000トンの制限があり、インターモーダル列車を受け入れられないケースもある。

迂回による輸送時間の長期化は、追加の機関車や運転士の確保、経路ごとの追加訓練、非電化区間向けのディーゼル機関車手配などにつながり、鉄道事業者のコスト負担を押し上げる。さらに、迂回列車が既存の混雑路線へ集中することで、割り当て済みの列車運行枠が実際には利用できなくなるなど、ネットワーク全体の輸送能力にも影響が出ているという。

国境通過に最大20時間を要する例もあり、鉄鋼、自動車、化学などの産業に加え、農産物や穀物、石油、エネルギー関連の物流にも影響が及んでいる。短期間で同規模の代替輸送を確保できない貨物も多く、長期的な混乱が生産計画や港湾、ターミナルの運営、供給安定性を損なう可能性がある。鉄道への信頼性低下から貨物が道路輸送へ恒久的に移ることへの懸念も示した。

ERFAは対策として、貨物需要を考慮したインフラ工事計画、国境をまたぐ工事・閉鎖時期の調整、迂回輸送で追加費用を負担する鉄道事業者への支援、2031年を待たない早期の制度改善の4項目を提案した。特に、長距離迂回に伴う線路使用料の増加について、減免や支援制度による補償を求めている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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