ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

日本海事協会、共同開発したケミカルタンカーが進水

2014年8月1日 (金)

ロジスティクス日本海事協会は1日、業界の要望を受けて実施した共同研究で開発した「二相ステンレス鋼(Duplex鋼)とステンレスクラッド鋼の組み合わせ」を採用した、世界初のケミカルタンカーが進水したと発表した。

進水したのは、ヒロナビエラ社(大分県佐伯市)が発注し、臼杵造船所(同県臼杵市)が建造中の1万2500MT型ケミカルタンカー「サンライズホープ」で、7月31日に進水した。

サンライズホープは二相ステンレス鋼カーゴタンクを14個備え、性能面でもエコシップデザインを採用、10月に竣工する。竣工後は日本マリンが運航する。

これまで海外ではケミカルタンカーへ二相ステンレス鋼を適用した実績があるものの、国内では適用例がなかった。サンライズホープは、カーゴタンク同士の隔壁にこれまで使用していた「SUS316LN鋼」に代えて二相ステンレス鋼を、バラストタンクとの隣接部分にはステンレスクラッド鋼を採用した。

SUS316LN鋼に比べ、高強度・耐腐食性に優れ、高価なニッケル含有量が5-6%程度と少なく経済性の高い二相ステンレス鋼と、バラストタンクの塗装品質を確保できるステンレスクラッド鋼を組み合わせたケミカルタンカーの建造は、世界でも実績のない新しい取り組みだという。